前田智徳(広島)はアキレス腱を切った後、かつての感覚が戻らない自分を「前田智徳は死にました。今プレーしているのは前田弟です」と言った。
結局彼は現役生活の大半を、苦しそうにプレーする選手として過ごしてしまった。
俺は名球会に入れるほどのバッターではなかったし、幸いアキレス腱も切ってはいないけれど、もう「9月までの自分は死にました」にしないとやりきれない。
俺に10月からも生きてくれる弟がいたところで、代わりに仕事や研究や家庭をやってくれるとは思えないけれど。
もう犯罪のニュースを見ても、被害に遭いたくないというより、自分が犯罪をする側に回らないようにするだけで精一杯。
くたばりそうだからしんどく感じるんだよ。
くたばってしまえば解放される。
駄目になっても損するところがないのだから、これ、もう無敵の人だよね。
誰も俺に近づくな、関わるな。
これが最後の良心の言葉。
せっかく大人になるまで生きたのにこのザマ。
こんなので子どもの手本にもならないし、こんな父親はいらないよ。
来週の日曜は「府中の秋の季語」毎日王冠があるけれど、その一週間が遠いわ。
もはや永遠だわ。
まともな人は「休息をとるべし」と言ってくれる。
だが、休んで立て直して再開する段取りそのものがもう面倒くさくて、駄目になるまで突っ走ってしまったほうが楽に思えてしまっている。
せめて仮眠で終える夜くらいは、やめたいと思っているのだけれど。
写真は9月の最後に行った幡ヶ谷の観音湯。
10月なんかさっさと終わってしまえばいい。
以上