府中の森公園に棲んでる猫が言ってた

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府中くらいがちょうどいいんだよって、府中の森公園に棲んでる猫が言ってた。

 

社会に出て3年くらい経った頃、北海道の千歳市から地方公務員採用試験の案内を取り寄せたことがあった。

振り返っても千歳市であったことにはなんの理由もなく、たまたまなにかで目に留まっただけとしか思えない。

当時すでに北海道の自治体に豊かなイメージはなかったけれど(夕張市が破綻したのはそれからまもなくだった)、千歳市は空港があるくらいだからまずまずではあるのだろうと、そのくらいの思考はあったかもしれない。

結局、試験は受けなかった。

筆記試験があって、その後に面接が2回。

まずは受験に行くための交通費の捻出が課題で、まだ妻ではなかった頃の妻に「私も(試験に)ついていく」と言い張られて、二人分はキツいということでやめてしまった。

きっと俺の姿が観光旅行に行くようにしか見えなかったのだろうし、その頃の俺ではそう見られても仕方がなかった。

それに試験を受けて、合格して、移住をしても、そんなに長くは続かなかったと思う。

見知らぬ土地で地域密着を強いられて生活するのはしんどいもので、若い俺にそれだけの胆力があったとは思えないからだ。

 

住むのは府中か調布かくらいの話でも、選択肢を持って生きられただけでもありがたく思って、やっぱり府中の森公園に棲んでる猫が言ってた。

 

以上

雨の日は国立温泉 湯楽の里へ

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ゴールデンウィークの前から大学に置いたままの自転車が、寂しそうに鈍く光っていた。

寂しそうに、なんて自分でいうくらいなら雨の中でも乗って帰ってやればいいのに、そこまでの思いやりが持てないは冷たい人間だから。

疲れてしまうと物事が面倒になる。

まあ誰だってそうなんだろうけど、俺の場合は特に音が邪魔になる。

「ポイントカードは?」「袋は?」と話しかけられる声だけでも苦になるので、セルフレジのあるコンビニまで歩くこともある。

なんなら「いらっしゃいませ」の声も掛けないでほしいけれど、世の中を仕切っているのは「いらっしゃいませ」の声がないと怒り出す人たちだから難しいだろうな。

自分が歳をとった分、周りも歳をとっている。

いかに些細なことで大きく怒るかを競っているようにしか見えない、どうもそんな人が周りに目立ってきていて、そんな場面に出くわすと、精神の老衰が死因の亡骸を見せられた思いになる。

平均寿命は健康寿命ではないし、精神の寿命はおそらくもっと手前にある。

生きていることにはなっているけど、実際にはもう死んでいる人はたくさんいる。
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これまでに降りたことがなかった、南武線矢川駅から多摩川に向かって歩いて15分くらい。

ここは国立温泉 湯楽の里

サウナは5段目まであって、水風呂にも待ちが発生しない広さがある。

人と距離がとれる広さがあって、人と関わらずに済む素っ気なさがあって、サウナと水風呂もある。

勝手で虫のいい希望だが、平日昼間のスーパー銭湯はそのすべてを満たしてくれる。

横須賀、幕張、船橋、その他にもたくさん。

どうせだったら各地の湯楽の里を巡ってしまおうか。

ならばおそらく次は所沢。

明日は父親に電話してダチョウ倶楽部の話をする

皆さま、関係者各位

弊社所属のダチョウ倶楽部上島竜兵が本日未明自宅で倒れているところを家族に発見され、病院に搬送されましたがその後死亡が確認されました。

あまりにも突然のことで驚きに堪えません。

今まで上島竜兵を応援して下さった皆様には心から感謝いたします。

葬儀に関しましてはコロナ禍の世情に鑑み密葬とさせていただく予定でおります。

またご家族の意向により、ご香典、ご供花、お供え物の儀は固くご辞退申し上げます。何卒よろしくお願いします。

スポニチアネックス)

俺の父親はよくお笑い番組を観ていた(こんな書き出しだけど、在りし日の父親を思い出す話ではなく、ありがたいことにまだ存命だ)。

正月はたけし、さんま、タモリBIG3ゴルフ。

お笑いウルトラクイズで台頭してきたのが出川哲郎ダチョウ倶楽部

井出らっきょの金粉ショーが流れるような番組を、よくまあ家族で観ていたものだと思うし、それ以前によく放送したものだと思う。

まあ、時代だな。

あの頃の我が家は、家族全員でテレビは1台だった。

 

父親はわりと小難しい仕事をしていたはずなのだが、だからこそだったのか、家ではずっとお笑い番組を見ている人だった(いや、だから、まだ存命なんだけど、今のバラエティー番組は観ていない気がする)。

青梅の赤塚不二夫会館で、出川さんと孫が一緒に写った写真を見た時も喜んでた。

あれは孫よりも出川さんを見て笑っていた。

自分の時代と孫の時代がつながった、そんな嬉しさがあったのかもしれない。

 

で、ここから具体的にダチョウ倶楽部の芸について語っていこうか。

しかしそんなものはたくさんの人がとっくに書いているだろう。

ああ、確か父親はボキャブラ芸人が活躍しだした頃に「いや、俺はダチョウ倶楽部あたりのほうが」なんて言っていた。

あっという間に打ち切られて今では伝説扱いになっているけど、ダチョウ倶楽部のはじめての冠番組も親子で観ていた。

 

名前を聞いただけで小市民の生活の記憶を掘り起こしてくれるのだから、上島竜兵さんは間違いなくスターだったんだな。

それから今夜はもうこんな時間になってしまったので、明日父親に電話をしてみようと思う。

珍しく。

晴れた日は昭島温泉 湯楽の里へ

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白糸台駅から昭島駅まで、西武多摩川線と中央線と青梅線で490円。

タクシーを利用すると概算で7000円。

だから俺は飛行機で横田基地へ飛んだ。
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昭島温泉 湯楽の里

平日の午前中から昼にかけてののんびりとしたスーパー銭湯の空気と、少々拗ねた人々の雰囲気を描ける作家がいるなら、その作品は絶対読みたい。

なんなら全集で買いたい。

露天のうたた寝湯でゴロゴロと外気浴していると、さっき俺が乗ってきた飛行機が轟音を立てて折り返していった。
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広々としたスタジアムサウナはサウナ専門店ほどに熱々ではないけれど、テレビで『かんたんごはん』のレシピを最後まで見切るためには、90℃くらいがちょうどいい。

入浴と食事にワンドリンクがセットの「お食事プラン」1450円はありがたかったな。

たぬきそばと山かけ丼のセットに、ジンジャエールを選んだ。

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ものを考える時は歩きながらがいい。

ものを覚える時はゴロゴロしながらがいい。

風呂と食事の後は、リクライニングシートで斜めになりながら、小難しい本に蛍光ペンで線を引っ張っていた。

日本は五季の国

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春が終わると梅雨がくる。

梅雨は明確にひとつの季節であると思う。

春、梅雨、夏、秋、冬。

だから日本は四季ではなくて五季の国。

傘が必要でも、靴がぐちゃぐちゃになっても、昔から雨の音と瑞々しくなる景色が好き。

息子は遠足の予定の日だったのに雨で中止になってしまって、そこはなんだかパパのせいみたいで申し訳なかった。
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今日のサウナは八王子の稲荷湯。

日替わりの浴室は1階でサウナは遠赤ストーブの日。

まだ「黙浴」のポスターは貼られていて、一応はその効果なのかやや控えめな声で会話がされていたサウナ室。

商売、家族、ライバルは立川。

土地の生活が伝わってくる会話はむりやり聞こえてきても悪い気はしない。

なんだか仲間に入れてもらえた気持ちにすらなって、心の中から「おじゃましました」と頭を下げて、3セット目のサウナ室を出たのだった。

 

以上