とうとう世の中を自分のものにはできなかった

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一度、民意そのまんまの政治をやってみたらいいと思うんだよね。

先に有権者たちの多数決を代行することで恩を売れば、選挙にだって勝てなくもないでしょ。

 

外国人排斥、減税、給付、その他。

 

一生懸命、お客の言うことを聞く店は潰れる。

でも国家ならどうなるか、これは思想じゃなくて興味の話。

 

tsumetaimizuburo.hatenablog.com

 

この歳になって実感する。

とうとう世の中を自分のものにはできなかった。

まあ、なにを言っているんだって話だけどさ。

最初からお前のものになんかなんねえよって、そりゃわかっちゃいたけどさ。

 

自分はここにポツンとひとり立っている景色に過ぎなくて、時が流れて、人が入れ替わって、そのうち自分も景色から消えるんだけど、それでもきっと世の中は続いていく。

だから今の時代の人間を捨て石にするなら、せめてその実験の過程と結果を未来につなげてくれよ。

役立ててくれよ。

後世への教訓にすらしてもらえなかった、氷河期世代の俺でもそのくらいのことは思う。

 

以上

続・函館に行ったこと

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19時3分に上野を発車した「寝台特急北斗星3号」が函館に着くのは翌朝の6時34分。

そうなると駅の近くの朝市で朝食をとるのが自然だった。

今は寝台特急が失われてしまった世の中を生きているので、函館市電の松風町電停からすぐ近くの函館自由市場でイカ刺しのモーニングにする。

この市場は観光客の姿があまり見えなくて、函館の人たちの台所という感じがする。

俺は「がごめ昆布」をお土産に買った。

子どもたちはバリバリと生野菜を食べるような食生活を送ってはくれない。

野菜を食べてもらうためには工夫が必要なのだ。

以前、八戸で買った「布海苔」を味噌汁に入れたら、美味しい美味しいと喜んで食べてくれるようになった。

がごめ昆布もその類だと決めつけて買った。

メインの具はジャガイモでも、ニンジンでも、タマネギでも、なんでも。

坂の上から海を見晴るかす景色を求めて、函館までやってきた。

観光客の一番人気は八幡坂。

でもそこから市電の函館どつく前(「どっく前」じゃなくて「どつく前」で間違いない)方向に歩いて、常盤坂、姿見坂と進んでいくと、だいぶ生活感のあるエリアに入っていく。

もちろん俺の好みはそちらである。

函館は横須賀、佐世保と並んで「この土地で育ちたかった」と思った街。

要は海無し県出身者のひがみだよ。

語彙力は、自分が本当に思っていることを伝えるためだけに必要なものなのです。

他に用途はありません。

相手が嫌がることをやめない人間と関わってはいけません。

その人は反社会的なメンタリティの持ち主です。

「法には引っかからないから」と言い出したらいよいよ本格的な反社会的勢力です。

取引してはいけません。

あなたも逮捕されてしまいますから。

市電の青柳町電停から谷地頭電停、「函館に住むならこのあたりに物件を探そう」と思わせる雰囲気があった。

北海道は夏に来れば「雪の時期を知らないと」と言われるし、冬に訪れれば「何もこんな時期に来なくても」と言われる。

やっぱり函館に一年間住んでみる必要がありますかね?

旅先でさ、どこを歩いているかちょくちょくSNSでアップしていると、地元の人からアドバイスがもらえることがある。

おかげで俺はこの日、函館八幡宮をお参りした。

谷地頭に差し掛かる頃に「よろしければ…」と教えてもらえるタイミングの良さで、手を合わせる前から「何かある…」と思った。

hokkaidojinjacho.jp

俺が前に来たときは、「谷」の文字の左側に「市営」が付いていたんだぜ。

どこも、いろいろあるんだろう。

谷地頭温泉にはサウナもある。

www.hakobura.jp

函館市電には非冷房車も走っているんだぜ。

風呂上がり、サウナ上がりにその車両にあたると、窓からの風が気持ちよくてたまらないんだぜ(写真は冷房車)。

それは確か、2000番台の番号が割り振られた車両だったはず。

どこを旅しても「石川啄木の〇〇」を見る気がする。

おかげで自分が石川啄木を追っているような気にすらなってくる。

まったく、好き勝手にぷらぷらしていてどうしようもないやつだ、と思う。

俺もずっと、ぷらぷらしたまま終わりたい。

www.hakobura.jp

そんじゃまた、いつか。

 

以上

46歳になりました

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トマトはほぼ、食べられるようになった。

ピーマンは苦手なりに、刻まれていればやり過ごせるようになった。

ナスだけは相変わらず駄目なまま。

 

克服というか、いまさら克服する必要性も感じていないのに、だんだん苦手が克服されていく。

これ、味覚が鈍くなっているんだよね。

俺が死ぬ時はナスを咥えているかもしれない。

 

食にうるさい、味に細かい同年代を見ると、この人はまだ元気だなと思う。

 

俺はどんどん老いていく。

お前もどんどん老いていく。

46歳になりました。

 

以上

函館に行ったこと

でっかいカーペットの部屋を独り占めしながら、隅っこのほうでゴロゴロしていた。

3時間40分、存分にゴロゴロした。

外側はゴロゴロしながら、内側は別大陸に向かうワクワク感。

津軽海峡フェリーの青森港から函館港まで2380円の料金設定は、明らかに安いといえる。

俺はだいぶ歳をとってしまったけれど、さすがに青函連絡船には間に合わなかった世代だよ。

函館港に降り立つと、フェリーの乗客たちはみんな市街地へのバスを待っていた。

俺は一人で抜け出して、七重浜をぷらぷらしていた。

ぷらぷらするために函館までやってきたのだから、これでいい。

なんだかんだで物事は予定の通りいったほうが安心できるし、楽だし、嬉しい。

風景に無駄がない。

七重浜は洞爺丸が打ち上げられてしまった地でもある。

ja.wikipedia.org

車両甲板上へ奔入する海水量の増加と船体の動揺により、船員は甲板からの引上げを余儀なくされる。開口部から機関室や缶室(ボイラー室)などへの浸水は進み、発電機は次々に運転不能となるとともにビルジ(船底に溜まる汚水のこと)の排出もできなくなり、21時50分頃に左舷主機、22時5分頃には右舷主機が運転不能となった。両舷主機の停止で操船の自由を失った洞爺丸は沈没を避けるため、遠浅の砂浜である七重浜への座礁を決め、22時12分頃に「機関故障により航行不能となったため七重浜座礁する」と乗客に報じた。

wikipedia「洞爺丸事故」の項より)

函館駅五稜郭周辺の距離感は、路面電車がちょうどいい。

この区間を乗る人たちのおかげで函館市電は存続しているのではないか。

函館歩きの拠点にしたのはLC五稜郭ホテルだった。

サウナがある、水風呂もある、無料で使える洗濯機と洗剤もある、2泊しても10000円ちょい。

ここは元ドーミーインエクスプレス函館五稜郭だったのだという。

8月25日の函館はまだ夏の夜。

「チョットマッタ 入浴の前に下半身を洗いましょう」

この桜成浴場センターでは浴室のど真ん中にある白湯と薬草湯が主役であることに疑いはない。

しかし簀の子の匂いがする横長スチームサウナ(熱源は格納式!)と冷水シャワーも楽しかった。

旅先で記憶に残るのは、夜の街より一期一会の銭湯だと思う。

風呂上がりに缶のポカリを飲んで外に出たら、函館はすっかり秋になっていた。

LC五稜郭にチェックインした時は夏だったのに、桜成浴場センターを出たら秋になっていた。

番台のお姉さんに「いいお風呂でした」と頭を下げたら、「また寄ってください」と返してくれたから、また函館に来なければならない。

まださっき上陸したばっかりなんだけどさ。

www.kita-no-sento.com

聞かされるのはネットで読んだ記事のような話、もしくは誰かのバズったポストのような話。

「コピペみたいな人が増えたな」と思った時期があった。

そしてこれからは使っているAIの種類によって話し方、人格、そして人生が決められていく時代になるのだろう。

そして俺が函館に行くと聞いたChatGPTは、やたらとスナックを勧めてきた。

もうしばらくはAIを疑いたいので、素直にスナックには入らなかった。

その代わり居酒屋に入った。

「このあたりはスナックが多いですね」と話すと、「うちも歌えるよ」とマイクが出てきた。

https://digital.hakoshin.jp/hakoraku/oldshop/116698

繁華街の路地に赤提灯を揺らす「やきとりいべちゃん」は、本町界隈がまだ民家ばかりだった1976年、この地域で最初にできたとされる本町壱番街ビルで創業。2011年に移転した現店舗は、カウンターと20人ほどが座れる掘りごたつやカラオケを備えた個室がある。青森県五所川原市出身の伊辺道正店主が、毎年欠かさず見に行くという立佞武多祭りのポスターが壁中に張られ、青森にゆかりのある人が懐かしんで訪れることも多いという。

函館新聞デジタル「老舗味めぐり」より)

函館にスナックが多いのではない。

函館ではすべての店がスナックなのだ。

「そっちは出たってツキノワグマでしょう?こっちはヒグマだよ」

「ファイターズはエスコン造ったら函館に来てくれなくなっちゃった」

「いちいち美味しい、美味しいって言わなくていいの。函館は全部美味しいんだから」

「函館を選んで来てくれてありがとう」

東京の府中から来たと言ったら、「服役が終わって帰ってきたみたいだな」と言われて笑ってしまった。

豚串もポテトも美味しくてバクバク食べていたら、優しいご主人が「みんな〇円でいいよ」と確かにスナックっぽいお会計になった。

続きが書けたら、また会おうぜ。

そんじゃまた。

 

以上

サンライズジパングが頑張り過ぎて

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15時40分に新宿アルタの前に立っていた。

だいぶ昔だがアルタビジョンでG1レースの競馬を流していた記憶があったからだ。

しかし斜陽のフジテレビが仕切る競馬中継において、もはやそんなサービスが行われているわけもなく、今月末で営業を終了するというアルタへの惜別のメッセージが順々に流されているだけだった。

明石家さんま爆笑問題、そして小堺一機が出てきた時は息子が競馬に携わっているので縁起がいいと思ったが、俺の手元のiPhoneの中でちまちまと展開されたフェブラリーSは、内から抜けたサンライズジパングが頑張り過ぎてハズレになった。

 

フェブラリーS反省会

◎コスタノヴァ 1着

○エンペラーワケア 5着

▲ミッキーファイト 3着

★ドゥラエレーデ 11着

サンライズジパング 2着

△ペプチドナイル 4着

 

三連単しか買わないので、◎△▲は当たりにならない。

悔しさを抑えきれずに最終レースを仕込む…なんてこともなく、ただ寒くなってきたので帰ることにした。

 

今日は朝から生きているのが面倒くさくて、これが本来の自分だと思った。

 

以上