オリックス・バファローズの前半戦

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終わってみれば刹那の記憶だけが残る。

確かにたくさん勝った。

49勝32敗2分け、貯金17は上出来の上出来の上出来だ。

それでも前半戦のオリックスは、あの甲子園での一戦に尽きると思う。

オリックスの和製大砲コンビが土壇場にアーチで競演した。1点ビハインドの9回1死で頓宮裕真捕手(26)が左越えに起死回生弾を放つと、2死から杉本裕太郎外野手(32)が左翼席中段まで運ぶ特大の勝ち越し弾。虎の守護神・湯浅を打ち砕き、劇的な逆転勝利に導いた。

(スポーツ報知)

かつての京セラドームには、目の前の試合はそっちのけで、阪神リードの途中経過が流れた瞬間が一番盛り上がる、そんなオリックス戦があった。

当時の京セラドームは、甲子園からあぶれたファンが、それでも野球が観たくてやってくる代償行為の場所だった。

まあ実は、結構最近までそうだったんだけど。

 

けれども6月15日の甲子園は、もちろん圧倒的に阪神ファン多数で構成されてはいたものの、外野スタンドのオリックスファンもかなり声を出して頑張っていた。

そこで9回に頓宮とラオウのホームランが出て、オリックスは勝った。

俺たちのオリックス・バファローズは長い時間をかけてここまでやってきたんだと思った。

そして今となっては「長い時間」が自分の誇りだ。

阪神の選手がひとり、亡くなってしまった。

オリックスの山崎福也も同じ病に侵されていたことがある。

福也が投球に打撃に、実に楽しそうにプレーする姿が生み出されたのには、そんな背景があるかもしれない。

とにかく後半戦は無事にすべての選手がプレーできますように。

そして来年からはもう、6月のデーゲームはやめたほうがいいよ。

 

以上