帰り道に「より道の湯」

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俺の鉄道事業法では、仕事帰りはどれだけ大回りをしても遠回りをしても、許される。

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総武線に乗るたびに、市ヶ谷で釣り堀を眺めながら、東京は地方のミニチュアにすぎないと思う。

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日が落ちるのが早い、というより日が山に隠れてしまうのが早い都留で、19時を過ぎても明るさが残る時期は貴重。
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銭湯で洗面器がぶつかる「カコーン」の音、あと中華料理店から聞こえる炒め物の「カポンカポン」の音が好き。
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松鶴のママはまだ現役で頑張っている。

この店のテレビがまだ分厚かった頃、高橋由伸のホームラン3連発を見て、ママとふたりで「すげー」と感嘆した記憶がある。
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金と美味いメシがないと人は生きていけない。

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猫も「自分はなんで生きているんだろう?」と疑問を持つことはあるんだろうか?
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この街に生きたかった。

しかし死ぬことはできる。
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もっと腹をくくって生きていたら形あるものを残せたかもしれないけれど、そうしたらフワフワした生き方に憧れるだけの余生が待っていたに違いない。
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山梨の顔をした親子連れを見ると嬉しくなる。f:id:tsumetaimizuburo:20220605214534j:image

仕事の帰り道に、より道の湯。

岡部さんのタオル熱波はコンパクトで、しかし強いスイングで、きっと野球の道を選んでも大成していたに違いない。