今日が三十数年ぶりだったと思われるサンシャイン水族館。
三十数年前には、小学生だった俺が母親に連れられて妹と、おそらく東武伊勢崎線の準急Aで群馬からやってきていたはずだ。
母親は割と強情に特別料金を払いたがらない人だったので、「急行りょうもう」でなかったのは確かだと思う。
当時こんなに大きな水族館に来たのは初めてで、「ああ、魚って面白いな」と、どんな部分に面白さを感じたのかはもうわからないけれど、とにかくそんな思いを抱いた瞬間のことは覚えている。
それを口にしたら母親が喜んだことは、これを書きながら思い出した。
瞬間と瞬間が繋がって記憶が蘇ることはあるのだけれど、鬱でなかった頃の母親の記憶はもう相当に薄くなってしまった。
薄くなりすぎて、最初から鬱だったと思い込んでいる節すらある。
酷い息子だ。
家族でサンシャイン水族館、そのまま家族で池袋に宿泊。
俺は酷い父親でもあるので、GoToイートの夕食の後は一人抜け出してサウナのためにレスタへ行った。
水風呂横に置かれたフレークアイスをタオルに包んで、椅子で休憩しながら頭や首に当てるのが好きなのだが、一度タオルが緩んで自分の身体の上に氷をぶちまけてしまった。
格好悪いことになりながら、「大阪の暑さをベッドに氷を撒いて寝ることで克服した」という近鉄にいた故・鈴木貴久(旭川市出身)のエピソードを思い出した。