退職しなければならない、同時に退職金を振り込んでもらわなければならない

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首と肩と背中の凝りが、消えたとはいわないけれどだいぶ軽減されて、今日の俺は朝からいい気分だ。
例によって出勤だけれど、いい気分だ。
だいたい仕事はつまらない、気分が悪いなどと誰が決めたのだろう。

先日行った清川村ふれあいセンター別所の湯、あそこで長くぬる湯に浸かった効果だろうか。
それがすべてなら今すぐ清川村に移住するのだけれど、たぶんすべてではない。
俺は年に数日、気分よく過ごせる日がある。
病名がつくのかもしれないし、つかないのかもしれないし、もしかして躁鬱のなにかかもしれないし、ただの気のせいかもしれないけれど、いつも低空飛行の体調と気分が、どうしてか揃って東京ドームのホームラン風に乗って上昇する。
嬉しいことを意識して「嬉しい」と思わなくても嬉しくて、「楽しい」に関しても同様で、ああ、普通の人は毎日こんな気分で生きているのかと思う日がある。
昨日の昼あたりからそれがきた。
経験からするに2、3日のことだろうけれど、こういう時に思い出を作ったり、達成感を得たり、おいしいものと出来事を味わったりしておかなければならない。
あとはどんなことが起こっても結局気分の黒さに塗りつぶされてしまうことを、俺は俺と41年も付き合ってきたから知っている。

 

だから俺はこの2、3日の間に退職しなければならない、同時に退職金を振り込んでもらわなければならない、ヘルシー温泉タテバで今度は塩サウナに入らなければならない、妻に3人目の子を産んでもらわなければならない、前職の同僚に復讐しなければならない、吉田正尚首位打者を獲ってもらわなければならない、清川村に移住しなくてはならない、ルーの箱の裏に書かれたレシピ通りに作られたカレーを食べなければならない、26年前に心の底から入りたかった高校へ入学願書を提出しなくてはならない、必要なら大学の卒業資格を取り消してもらわなければならない、とにかく足元の疲れない革靴をオーダーメイドしなければならない、掛け布団を新調しなければならない、まずはこれから保育園のお迎えに行かなくてはならない、今夜はおそらく洗濯機を3回まわさなければならない。