妻と子はとっくに冬休みに入ってしまって、俺だけが東京に取り残されて働き続けている。
そんな寂しい生活の合間に、多摩川競艇場の前の「桑実商店」へ行ってさんま定食を食べた。
850円。
ここは競艇(ここではボートレースとは呼びたくない)に来たお客さんたちが、休憩がてらにハイリキを飲む店なのだが、このあたりでは貴重な定食を頼める店なので、以前にも食事だけを目当てに来たことが何度かあった。
コロナでいろんなことが曖昧になってからはしばらく来ていなかった。
が、こうして来てみたら前と変わらずに営業していた。
クリスマスが終わって東京から人がだんだん減っていく様子が好きなんだけど、ここは客層からして通年で人が減らない場所。
むしろ年が押し迫って、26日から大晦日までのクイーンズクライマックスが始まると、今よりも増えるだろう。
競艇は自分から素養が感じられなくて(じゃあ競馬なら素養があるのかと言われたらあれだが)、あまりやったことがない。
少なくともあの時の蛭子さんは小ぎれいで、サービス精神のある人だった。
やたらと多点買いを勧めてそれでも当たらないのが毎度のパターン。
ポケットの小銭をジャラジャラさせながらステージに上がってくるところも、またいい。
「蛭子さん、お金持ちでしょ!」
の野次に、
「いや、持ってない!持ってない!財布も持ってないくらいだから」
と答えていたのはさすがだと思った。
そして有馬記念の馬券はもう前日に仕込んだ。
「枕と予想は替えない方がいい」と大川慶次郎さんが言っていたし、これでいいんだろう。
以上