お馬さんや自転車に金をぶち込むくらいなら旅に出たほうがいい。
論文を書くくらいなら…旅に出るより、論文を書くべきなのかもしれないけど。
郡山湯処まねきの湯は、郡山駅から歩いて15分くらい。
まねきの湯にやってきたのは、去年の溶けそうに暑かった8月以来のこと。
ただしその時は船堀にあった「東京健康ランド」だった。
館内を歩くとどこからも猫の視線を感じるせいか、初めてやってきてもここはまねきの湯に違いないと思える。
フィンランドサウナだけが異彩を放っていて、この店はロウリュに力を入れているらしい。
朝9時からやっているというのだからたいしたものだが、入館が9時だったものでそれには間に合わず、大きな団扇を持ったスタッフさんが引き上げていく姿だけが見えた。
貼られているポスターに残っていた東京健康ランドの跡。
ただこの郡山のまねきの湯は、嬉しいことに値段は東京健康ランドとは違っていて、平日は770円で入館できてしまう。
さらに11時までに入館すれば、朝風呂料金で610円なのだ。
【郡山湯処 まねきの湯】
こおりやま駅前サウナ24は、夜になるとお姉さんたちが「マッサージ、ドウ?ドウ?ドウ?」と近づいてくる、郡山駅前のアーケード街にある。
この日は朝から11時半まで、ビルを全館停電にして工事をしていたのだという。
停電明けで、サウナマットも敷きたての一番サウナは、実にカラッとしていた。
サウナは一番でも、休憩室には先客の猫がいた。
まねきの湯からこおりやま駅前サウナ24が、意外なことに猫で繋がった。
【こおりやま駅前サウナ24】
昼メシは二本松バイパスドライブインで食べた。
何も考えずにたどり着ける「バイパススタミナ定食」は売り切れだったので、少しだけ頭を使って焼肉定食を選んだ。
ドライブインのお隣というか、同じ建物のバイパスサウナへ。
でっかくて、中が赤く燃えている樽型のサウナストーブ。
人間もサウナも老朽化は止められない。
バイパスサウナは流行りがうんねんではなく、物理的にどこまでやれるかの勝負に思える。
【バイパスサウナ(サウナイキタイ)】
https://sauna-ikitai.com/saunas/771
最初にここに来ていたら、ここのまんまで終える一日になっていたかもしれない。
それくらい居心地のいい場所だった。
「大切な体ですから、気をつけて入浴してください」の優しい掲示。
大きくて熱くてヴィヒタが吊るしてあるツインタワーストーブのサウナ室を、照ノ富士と朝乃山の取り組みを観てから出ると、そこにはレモン水のサーバーが置かれている。
飲み干そうとすると果汁100%かと思うくらい出汁が出ていて、須賀川はなかなかやるなと思った。
鉄の匂いがする水風呂も実に好みだった。
ひばり温泉に入っている2時間の間に、雨が雪に変わりしかも白く積もっていて、ここはやはり東北であるのを実感した。
先月に八戸に行った時も、地元の人がこんなのは珍しいと言う大雪の日だった。
俺は雪男だった。
【ひばり温泉】
わざわざ離れた場所まで来てサウナに入るのは、利口でなくて馬鹿で間違いない。
だから平凡ではなく非凡なのだと苦笑いしながらごまかすしかない。
だってしょうがねぇじゃん、サウナ好きなんだもん、おもしろいんだもん。
若い子がこういうことをやっていたら、上から目線の余計な言葉なんぞ吐かず、軽く励まして、イオンウォーターの1本でも渡してあげたい。
以上