JR両毛線と東武佐野線がクロスする佐野駅前の小暮食堂(佐野やすらぎの湯)

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駅前にたむろしている高校生たちを見ると、俺たちの時代となにも変わらないじゃないかと思う。

しかし俺たちがそうだった時代に、彼らはまだ影も形もなかったのだから、時は流れ過ぎた。

俺は群馬の高校球児で、対戦相手の研究やサイン盗みとは無縁の、公明正大な野球しか経験していないのだけれど、栃木の高校とはよく練習試合をした。

監督が県大会で当たる相手とは、事前に試合を組みたがらなかったからだ。

監督だけは甲子園を夢見ていたチーム。

今思うと本当に申し訳ない、弱くてごめんなさい。

以前、木内監督の常総学院にコテンパンに負けた話を書いたのだけれど、栃木では佐野日大とも試合をしたことがある。

甲子園を経験している強豪チーム、そして日大グループの安定感。

確か常総学院の時ほど大差では負けなかった気がするのは、佐日(略して「さにち」と呼んでいた)が6番手だか7番手だかの投手を使ってきてくれたからだったと思う。

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ここは栃木県佐野市、JR両毛線東武佐野線がクロスする佐野駅前の小暮食堂。

表側は鮮魚店になっていて、小暮冷蔵庫の看板もある。

小暮の姓がもうすでに北関東らしい。

クラスには小暮がいたし、古暮もいた。

前橋工業あたりが甲子園に出ると、ベンチに一人は小暮がいた(そうだった気がする)。

ここは鮮魚店の主人が食堂のマスターを兼ねていて、実際エプロンをしたおそらく奥様は彼を「マスター」と呼んでいた。
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「中トロ、厚めに切っておいたから、ゆっくりしていって」とマスター。

いちごが付いてくるのが栃木らしい。

ビールは中ジョッキのサイズかと思ったが、手に取ってみると心なしかジョッキが太っている。

常連さんたちは奥で、この前打った3回目のワクチンの話をしていた。

地方には地方の言葉があって、商売がある。

それを東京目線でつべこべ言うのはダサいことだと、田舎の高校生だった頃の俺はもうわかっていたし、今も忘れていないから大したものだ。
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お会計は奥様へ。

マスターは鮮魚店の前で発泡スチロールを片付けていた。
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今日のサウナは同じく佐野にあるやすらぎの湯だった。

入館料は500円。

ドライサウナは時世柄光熱費が高くつくのではと心配になるくらい、実に広々としていた。