久しぶりに、入った瞬間に自分が最年少だと確信できる浴室だった。
最近はもうね、自分が最年長のサウナ室も珍しくなくなってしまったから、「もとはこういう世界だったんだよな」と懐かしい気分になった。
頭上にヒーターがある遠赤外線サウナは入れて4人、水風呂も1人だろう。
カランも隣と隣が詰まっている。
大黒湯は1949年(昭和24年!)の創業で、それ以来のレイアウトかどうかはわからんけど、これがかつての日本人のサイズだったんだろうと思った。
書いていて気づいたけど、確か1949年は俺の親父が生まれた年だったな。
スカイツリーが見えるウッドデッキで休憩しながら、ハンモックに乗る勇気は出なかった。
ひとりだったら乗ってたと思うけど。
【墨田区の銭湯 大黒湯(押上温泉)】
ここまで来たらニューウイングに寄るのが正解なのかもしれない。
けれども正解が自分を豊かにしてくれるわけではないので。
親は通年奴隷労働者でも、子どもたちには夏休みがある。
ニューウイングに行くのは子どもたちを連れていく時。
あそこには小学生の入浴料金の設定もあって、550円/人だったはず。
夏なんだから暑くてなにが悪いんだと、踏ん反り返っている今年の夏の態度が好き。
そうだよ、それがお前の芯なんだから大事にしろよ、そんでもって遠慮しないでどんどんやれよ。
暑さ対策が必要ならば、それは人間たちが考えるべきことなのだから。
別に人間が消えて、夏だけが生き残ったっていいじゃない。
以上