あけぼの湯に手を振る頃

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それは府中の森公園ではセミたちが大声で鳴いていて、アスファルトは夜になっても熱いままで、夏の甲子園西東京代表を決める決勝戦が行われている頃。

府中のあけぼの湯は、7月30日の営業をもって、閉店することになった。

 

もう今日の段階で、俺が勝手に「府中のスパアルプス」と呼んだ理由である、三角屋根の赤と青の照明は灯っていなかった。

いつもは21時を過ぎると人がさっと引いていく雰囲気があるのに、今日は21時半の入店でサウナ室はいっぱいだった。

みんな、名残りを惜しむモードに入っているのだろうか?

もう自分が知っているあけぼの湯の姿を見ることはできないのかもしれない。

 

残り2ヶ月は、生活を続けていけばあっという間に過ぎ去ってしまう時間でしかない。

せめて夏の真っ盛りより、夏の終わりまでは営業してほしかったな。

さようならと手を振るなら、いろいろなものと合わせてしまえば、少しは寂しさもごまかせるのに。