湯どんぶり栄湯の4時45分

f:id:tsumetaimizuburo:20210616203311j:image

いつのまにか3時から4時45分に変わっていた、あの東京の新型コロナ感染者数が発表される瞬間が嫌いだ。

深刻そうな顔をしながら、しかしその瞬間を心待ちにしているMC。

同じように深刻な顔をしながら、数字がどちらに振れたら仕事が増えるんだろうと思わせるコメンテーター。

要はテレビを見なければいい。

俺はテレビ付きのサウナ室でも、その時間は避けて汗をかくようにしている。

 

訪れたのは2回目の湯どんぶり栄湯。

改装して設置したという、オートロウリュがどんなものなのかを、見に行きたかった。

入ってみると、オートロウリュは毎時00分、20分、40分。

これは浅草駅を東武特急が発車する頻度とほぼ同じだ。

お客さんたちも皆わかっているから、00分のサウナ室は満員の8人だったのに、05分には1人2人がポツンポツンとうずくまっているだけだったりする。

あからさまな熱風というより、じわじわと湿度を送って体感温度を上げてくれるタイプのオートロウリュだ。

俺は4時00分、4時20分の風を受けて、次は迷った。

だが迷うくらいなら受けていこうと思った。

どうせ料金は変わらないのだから。

 

オートロウリュが終わってすぐ、4時42分頃にサウナ室を出た。

そろそろ出演者たちがいつもの顔を作り出していたから、もう限界だと思った。

美泡水風呂でクールダウンして、脱衣所へ戻った。

そこでは日テレの藤井アナ(この人いつまでも若いよなぁ)が、フリップに337の数字を書き込む様子が映し出されていた。

これはどうやっても逃げられないのだと思い、どうせならと俺はもう一度サウナ室へ向かうことにした。

帰り道は南千住からゴロゴロと黒い雲が追ってきた。

俺は早歩きで浅草駅まで逃げ切り、また汗だくになっていた。

 

今日の日記だけど、昨日の出来事。

ここではそういうことはよくある。