「トヨタモビリティ富山 Gスクエア五福前(五福末広町)」停留所。
せっかくだから覚えて帰ってね。
これ、日本一長い駅名です。
富山駅の改札を出ると、すぐそこに路面電車の1番線から8番線まで。
ここまで見事に直結するのか。
これ以上をやろうとすれば、島式ホームの右と左で新幹線と路面電車をやるしかない。
西武線の黄色い電車と中央線のオレンジ電車がホームを分け合っていた、地上時代の武蔵境駅は見ていて微笑ましかったよ。
とにかく富山は広々としていて、背景にはいつも青と白の山があった。
入ったらオーナーが眠っていた喫茶店「ブルートレイン」は、路面電車の安野屋停留所からすぐそこ。
今日は出張といっていいのかどうかもわからない出張だった。
なにがあったかといえば怒られたくらいで。
耳のある者は聞け、口のある者は喋れ、金のある者は俺によこせ。
そんな毎日に疲れて俺はもう肩が上がらなくなってきた。
富山大学は「とみだい」、金沢大学は「きんだい」と呼ばれているのだという。
北陸には俺の知らないことがたくさんある。
富山地方鉄道は、20年前でもしんどいなと思っていた。
車両の老朽化、高すぎる運賃、板張りの稲荷町駅のホーム。
それがさ、20年経っても相変わらずそのままで残っているのだから、これはもう立派なものだ。
そう思っていたら、車両基地にまだ「西武鉄道」の文字が入ったニューレッドアロー号が止まっていた。
この風景を見られたのはよかったな。
富山に来てよかったな。
怒られたのはもう忘れた。
大泉駅から徒歩10分でスパアルプス。
水風呂から出たくなくなるスパアルプス。
メシが美味すぎるスパアルプス。
足を伸ばして食べる食堂ではここを上回るところを知らない。
素材が違うもんね、そもそも。
今日帰るはずだったけど、電話越しで妻に土下座して後泊することに。
土下座というのは切り札ですよ、本当に。
自分のことで頭を下げるのはもう嫌だが(頭を下げるくらいならすべて諦める)、妻が相手の時だけは別。
結局金沢に泊まることに。
「特急能登かがり火」なる恐ろしげで魅力的な表示を見ても踏みとどまったのだから、今日の俺は立派だった。