いい寿司屋があると聞いたのです。
そこに行こうと思ったら、なんと金沢駅西口から無料送迎バスが出ているというのです。
玉寿司の宇ノ気支店。
店内では競馬中継が流れていました。
誰かがぼそっと「吉原も大井で乗りたいだろうに」と言ったのを聞き逃しませんでした。
まあそうでしょうね、収入段違いですしお寿司。
馬の背中の向こうに青白2色の山が見えて、北陸の風景はいつだって冷やっこいのですが、今日の金沢は実に過ごしやすかったのです。
私はパーカーの袖を軽くまくって馬券を買っていました。
灰色馬券オヤジに混じって、たまにハッとする薄着の美人がいるのも競馬場の特徴ですね。
ああ、握りのセットと生ビールを頼んでも2000円を超えないさっきの寿司屋で「大井で乗りたいだろうに」と噂されていた吉原さんは、こちらを向いてはくれませんでした。
上手いジョッキーには間違いないと思うんですが……。
金沢競馬場は、3コーナーのはるか向こうに、北陸新幹線の高架が見えるのです。
私が前にここにやって来た7年前はまだ工事中でした。
当時の北陸本線にはたくさんの特急列車が走っていました。
肝心の馬券ですが、2レースで三連単を取ってしまって、今回の旅費が出てしまい困惑しました。
たった一度だけ訪れた今はなき福山競馬場で、万馬券を的中して妻とともに広島観光を目一杯に楽しんでしまった記憶があります。
今回は一人なので自由に……いや、帰らなければならないのはわかっているんですが。
ちょうどいい感じに雨も降ってきてしまいましたし。
金沢競馬場にはまた来るべしですね。
もちろん中央競馬の持続化給付金不適切受給の話もしません。
2レースを1着同着にしてくれた裁決委員さん、4レースで3着に頑張ってくれたルーアリンドさんには頭が上がりません。
それでは、また。