愛せなかった2020年

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東京都は31日、これまでで最も多い1337人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。都内で1日に1000人を超えるのは初めてで感染の急速な拡大に歯止めがかかっていません。また、入院患者も過去最多で、重症の患者も緊急事態宣言が解除されたあとでは最も多くなるなど、医療提供体制のひっ迫の度合いが増すことも懸念されます。

NHKニュース)

仙台で聞いてもしんどいニュースだった。

一気に1337人か。

ここまでいくと検査方法や陽性率にもはや興味が向かない。

なんとなく意識を楽にさせてくれる情報を探しにいく気にもならない。

そしてこれから、その東京に帰らなくてはならない。

 

2020年はマスクの年だった。

年始の頃はまだマスクをしていなかったはずだが、それでも感覚としてはずっとマスクの一年間だった。

俺は2020年にうんざりしていたけれど、2020年の本当の顔を知らない。

なにしろずっとマスクだったからだ。

2020年には恨み辛みばかりだった。

すべてを2020年のせいにしていた。

残り時間が短くなって、紅白歌合戦も始まって、薄情にも今になって申し訳なく思う。

本当の顔を知らず、近づいて言葉を交わしたこともなく、そのくせに2020年を嫌っていた。

少なくとも一方的に嫌うのは冷淡すぎた。

もっと2020年を大切にしてやればよかった。

俺はまったく、2020年を愛してやることができなかった。