大野豊は最初からベテランの投手で、ベテランのまま引退していった。
桂歌丸師匠は最初からおじいちゃんで、おじいちゃんのまま亡くなった。
松坂世代より1つ上、杉村大蔵世代からしてみれば、生まれは昭和の54年でも記憶の世界はほぼ平成がすべて。
平成元年、今の年齢からざっくり30引いたら平成元年の大野豊は32歳、歌丸師匠は51歳だった。
記憶の起点はそのあたりだから、大野豊は置いておくとしても歌丸師匠の51歳でおじいちゃんは酷いか?
いや、でもやっぱりあの頃から歌丸師匠はおじいちゃんだったよ。
そういえば平成元年のヤクルトは関根潤三監督、61歳でおじいちゃん扱いだった。
俺も「こんなに高齢でも監督ってできるもんなんだなあ」なんて失礼なことを思っていた。
今、サッカー日本代表の西野朗監督(まだ「元」じゃないよね?)は63歳、しかし全くもっておじいちゃんの扱いはされていないし、本人にそんな雰囲気もない。
当人のキャラクター、老成した物言いか否か、頭が濃いか薄いか…
印象は様々な要素に起因するとしてもだ、おじいちゃんの年齢的なハードルは上がったものだと思う。
この平成の30年間で。
30年間、おじいちゃんだった。
今日の笑点、「ジジイ、早過ぎるんだよ!」と答えた圓楽師匠の後ろから「まだ生きてるよ!」と出てくる気がした。
さようなら歌丸師匠。