天皇賞春予想

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キタサンブラック

サトノダイヤモンド

▲シャケトラ

シュヴァルグラン

レインボーライン

 

内枠有利、長丁場は距離のロスなく運んだ馬が有利になる。

3200mの天皇賞春の傾向においても、そんなの当たり前。

ならば軸は2枠3番キタサンブラックに落ち着くのが当然の帰結。

 

2強のもう一方、サトノダイヤモンドは8枠15番に入ったわけだが、この馬は8枠で競馬をすると3戦3勝というデータがあって迷いだす。

サトノダイヤモンドはもう他馬との力関係を超越し、枠順云々の世界など全く無縁のものとして、気持ちよく走れれば距離ロスなんぞ問題にしない領域にいるのではないか。

そもそも9戦7勝、勝利条件を論ずる以前に勝ってばかりの馬ではないか。

しかし8枠から勝ったのはきさらぎ賞神戸新聞杯、そして前走阪神大賞典

G1のここを外枠から勝ったら本物、そうなったら今後は逆らいませんということで今日のところは対抗馬扱いでひとつ。

 

月並みだが勝つのはキタサンブラックサトノダイヤモンドか。

(当日正午、キタサンブラック単勝2.4倍にサトノダイヤモンド2.8倍。両方買っても利益が出る!)

三連単は上記2頭にシュヴァルグラン、シャケトラ、レインボーラインを3列目のみにマークするか、それとも2列目にまで入れてみるかがセンスの問われどころ。

まだキャリアは浅いが鞍上田辺の魅力に1枠1番のシャケトラ、中長距離G1引き立て役の趣だが安定のシュヴァルグランは2列目に入れてみる価値があると思っている。

夕張、苦うばり、猫ばかり

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昔々、21世紀になって間もない頃。

中央道の上野原から大月の区間で付け替え工事をしていて、俺はそこで道路警備員として働いてた。

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工事現場ではそりゃ、重機動かしてガッシンガッシン作業する人間の地位が上。

警備員、それも学生バイトの俺はカーストの最下位だった。

下品で粗暴な連中に、しょうもない言葉を投げつけられてうんざりする毎日だった。

暴力を振るわれたら出るとこ出てやろうと思っていたのだが、さすがにそこは相手も百戦錬磨。

それでも当日現金払いのバイト代の奴隷になっていて、渋々働き続けていた。

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そんな俺に、たったひとり優しくしてくれたのが夕張さんだった。

本当の名前は知らん。

夕張から来たと言っていたから、夕張さんと呼んでいた。

夕張さんはいつも家の前まで迎えにきてくれて、夕張さんの車で現場に向かっていた。

細長い葉巻のようなタバコを吸っていて、「お前も1本」といつも朝一に渡してくれた。

俺が人生で吸ったタバコは、夕張さんからもらったジョーカーが最後だ。

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夕張さんは山梨の人ではないと聞いて、それならどこから来たんですかと尋ねてみたら夕張だったという話。

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夕張さんは今の俺よりちょっと上、30代後半から40歳くらいだったと思う。

現場では珍しく、短髪で細面のこざっぱりした外見。

公共工事でも人は入れ替わり立ち替わりで、素性の分からない人間はたくさんいる。

ホームレスを誘っていた、なんて噂になっていた原発作業員と大して変わらない。

立ち入った話はしないのが唯一無二のルールだ。

俺はまだまだ子供で、夕張さんとはいろいろな話をした。

他の人は口をきいてくれなかったけれど。

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夕張さんのお父さんは炭鉱の労働者で、事故で亡くなったという。

お母さんは病気で亡くなった。

仕事を求めて東京に出て、それでも仕事が見つからず(あの頃は本当、そんな時代だった!)、山梨の建設会社に流れ着いたのだという。

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夕張さんが夕張で何をしていたのかは、教えてくれなかった。

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考えてみれば、最後まで「夕張さん」と呼んでいた。

そして俺は夕張さんの本当の名前すら知らなかった。

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そんな夕張さんの夕張に、どうしても一度来てみたかったんだ。

夕張さん、もしかして夕張に戻っていないだろうか。

夕張さん、夕張の街中でひょっこり出会えないものだろうか。

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夕張さん、俺ももう37歳になったよ。

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夕張さんは…元気にしてるよね。

まだ現場?

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夕張さんとの別れは記憶にない。

俺がいつの間にかバイトを辞めて、そのまま会わなくなってしまっただけだろうけどさ。

それもまた現場の流儀。

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夕張さん、俺は今でも夕張さんに感謝してます。

本当は会って伝えたい。

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ありがとうございました。

夕張さんもお元気で。

富川駅に列車は来ない

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北海道、メジャーリーガー田中将大を輩出した駒大苫小牧高校がある苫小牧から、馬産地の日高を経由して様似までを結ぶ日高本線

2015年1月から、途中の鵡川から終点様似まで列車は運行されていない。

土砂流出による運行不能状態。

災害により運行出来なくなった公共交通機関が、復旧を諦めそのまま廃止になる。

今の日本ではよくある話だ。

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富川駅はその不通区間にある駅。

沙流郡日高町

近くには沙流川が流れている。

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ホームは一面一線の最小限。

しかしかつては日高本線のみならず、ここから沙流鉄道なるものが分岐していたのだというだから、物事は調べてみないと分からないものだ。

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正式には廃止になっていない。

鵡川と様似の間には代行バスが走っている。

しかしJR北海道は大赤字の現状、そして周辺の自治体も金は出したくないと。

睨み合いのまま休止されている状況、間違いなくこのまま廃止になる。

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近くには富川高校もある。

以前はこのホームも通学定期の高校生で賑わっていたのだろうか。

1学年1クラスくらいの、小さな高校のようだけれど。

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これは翌日の朝。

霧の向こうに見える、沙流川を渡る橋は日高本線のもの。

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橋の先が霧に吸い込まれているように見える。

向こうから、キハ40が走ってこないものだろうか。

走ってきて欲しい。

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もう列車は来ないけど「とまれみよ」。

やっぱり、もう一度走ってくれないものだろうか。

走らせることはできないものだろうか。

できないから、今みたいなことになっているのは理解できるんだけど。

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お願いですから。

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もう一度。

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そこを何とか。

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日高本線下り、途中鵡川代行バスに乗り換えるわけだが、起点の苫小牧ではしっかりと様似行きとして表示されていた。

ありがとう。

列車さえ走れば、すぐにかつての姿に戻れるんだけど。 

門別競馬場で逢おう

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人生初の門別競馬場

各所でされている「歩いて来場することが前提になっていない」という紹介が事実であることを、富川駅から歩いてきたことで実感する。

今日のお客さん何百人いたのかは知らんけど、もしかして歩いてきたのは俺ひとりじゃないか?

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パドックは小綺麗でコンパクト。

なんだか保育園の園庭のような雰囲気。

可愛らしいチャイムが鳴ると、騎手が出てきて馬に跨る。

「はい、これからレースの時間ですよ」

「お馬さんと一緒に頑張りましょうね」

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とにかくね、可愛らしい作りの競馬場なのよ。

全般的に女性のセンスで構成されている気がする。

実際に来るのはしんどい競馬場だけど、子どもを連れてきたら喜びそう。

人と馬の距離感も、高知競馬場に匹敵する近さ。

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3レース、人気の岩橋ノアヴィクトリーが快勝すると、おそらくは馬主さんの「ありがとう!ありがとう!写真撮ろう!」という喜びの声が聞こえてきた。

観客の中でも時折「うちの馬が…」「○○さんの牧場の馬が…」なんて会話が交わされている。

あらためてここは馬産地の競馬場、お客さんも結構な割合で関係者くさい。

ただ関係者だからといって馬券的中してるわけでもなさそうだったけど。

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雨が降ったり止んだり。

外で観戦してるお客さんは少ない。

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俺もしばし、ポラリスドームで室内観戦。

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あれ、今年は五十嵐冬樹はどうしちゃってるのさ?

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だんだん暮れていく門別競馬場

俺は黄昏時の競馬場が好きなのだが、曇り空のせいで夕焼けとは無縁のまま暮れていってしまった。

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ゼッケンに名前がないので分かりにくいが、前走は高知競馬で走っていたリワードデュラン。

他にもハッピーチャージやウインプロスパーなど、高知競馬にゆかりのある馬が何頭か。

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馬券はいつもより調子が良くて、おかげさまで一進二退くらいの内容。

陽が落ちたら雨が強くなって、馬場も外を回ったら完全に駄目そうな雰囲気になってきたところで撤退を決意してタクシーを呼ぶ。

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馬たちも、そんじゃまたね。

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お迎えが来てくれたおかげで、ホテルに向かうことができました。

富川ハイヤーさん、ありがとうごさいました。

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これは来る時に撮ったもの。

こんな風景が続くところ、雨に打たれながら帰る羽目になってたら今頃どうなっていたか。

繰り返しますが、富川ハイヤーさんありがとうごさいました。

北欧の夜

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北欧といってもスウェーデンデンマーク、もちろんフィンランドの話でもない。

上野のサウナ「北欧」の話。

見出し詐欺、ごめんね。

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とはいえここ、サウナ北欧の夜も素晴らしい。

サウナは108度を計測の熱々、水風呂は深く上野の空を眺めながら風を受ける外気浴でリラックス。

20時に着いてサウナ→水風呂→外気浴を2セット。

一息入れて、23時からはなんと5セット。

上野の風が気持ち良過ぎて、外気浴するために繰り返しサウナに入ったようなものだった。

だんだん星が見えてきて、雲が消えてきたのかそれとも上野の街の明かりが落ちてきたせいなのか。

聞こえてくるのは首都高からの車の走行音だけ。

 

明日、早起きして成田空港に向かうための北欧宿泊だったのだが、寝なくていいからまだまだサウナを楽しみたい。

外気浴しながら朝を迎えたい。