桃の国に来ました。
どこを見ても桃。
何というか、何でも桃色。
男だったらみんな大好き、桃色。
出だしから桃を推しつつ、飲んでいたのはブドウのお酒という話。
石和温泉の駅に着くと、だいたい駅中ワインサーバーで一杯飲んで、深呼吸して、「ああ、山梨に来たなあ」と分かりきったことを再確認して、スタートするのがいつものパターン。
ごめん、大事なとこ嘘ついてる。
「だいたい」じゃなくて「いつも」だった。
飲まなかった記憶が出てこない。
で、灼熱の甲府盆地。
トータルで日本一暑い場所は沖縄には違いないが、瞬発力なら群馬か岐阜か、山梨だと思っている(山形あたりも怪しいが)。
はやる気持ちを抑えられず、ワインを飲んでる間に送迎バスが出てしまったという下調べの悪さもあって、石和健康ランドまで歩く。
歩いたって駅から10分くらい。
大した距離ではないけれど、繰り返すがここは灼熱の甲府盆地。
両腕、半袖焼けがこんがりと。
道中にはブドウ畑も。
学生の頃、体育の先生が「山梨は雨の日がずっと続いて、暑い日がずっと続いて、それが極端な土地だから桃やブドウの栽培に向いてるんだ」と初回の授業で話してくれたことを今でも覚えてる。
18歳の山梨入門から、38歳の今でもこの土地が大好き。
いつかは山梨に帰ろう、と思って生きている。
そして石和健康ランド到着。
受付の、ヴァンフォーレ甲府のユニフォームを着たお姉さんが「本日は混雑しておりまして、誠に申し訳ございません」とお金を払う前から謝ってくれる。
さすが三連休の中日だと思ったが、実際に入ってみると特に浴場は混雑感もなく、サウナも水風呂もすんなりと。
ここの高温「熱風サウナ」には毎時00分のアロマタイムがあるが、名前のように優雅なイメージではなく、実際にはおじいちゃんが忍者のように竹筒?でサウナストーブにアロマ水を注入してくれるというもの。
人力注入アロマタイム、この日のアロマはペパーミント。
サウナ90℃、水風呂15℃。
水風呂は深い分、沈み込むと肩から冷たい重みがずっしりと感じられて、こんな暑い日には出たくなくなってしまう。
55℃の香りが強いヨモギサウナもまた良し。
利用者も分かっていて、熱風サウナと人気を二分していた。
受付のお姉さんが言ったことは間違っていなくて、レストランはかなり混んでいた。
しかし、ひとりならどうにでも。
ドリアの中身は、ほうとうの麺だった。
ここは桃の国だけどほうとうの国でもある。
錦糸町のニューウイングに似た、人を堕落させる雰囲気の部屋も。
外が暑いのは分かってるけど、涼しくなるのを待っていたら秋になってしまう。
そろそろ行きますか。
別れは、適度に名残惜しいくらいが一番いい。
甲府駅まで鉄道、そこからはバスに乗って小瀬スポーツ公園の中銀スタジアム。
フランス対クロアチア、ではなくてヴァンフォーレ甲府対FC岐阜。
犬は可愛かった。
試合はシビアだった。
1対3で逆転負け、後半は得点の匂いもしなかった。
こういう時はこのチームは存続してくれてるだけでいい、と古い気持ちを持ち出して自分を慰める。
もうスポンサーもつかなくなっちゃったの!?ってな時代も乗り越えてきたんだもんね。
このあたりのことはまた機会をあらためて書きたい。
書きたくなってきた。
こういうのもらったから、また来るよ。
有効期限は8月一杯ね、了解しました。
【石和健康ランド】