今年の3月21日にオープンしたばかりだという、「まえばし赤城の湯」の銭湯画は赤城山だった。
それぞれの土地の銭湯にそれぞれの土地の銭湯の絵が描かれていれば、おもしろくて自然だろう。
けれど描ける人間が限られているのは知っているし、新たな人間を育てるほどの需要はない分野であるのもわかっている。
それだけに、だからこそ、よくぞ頑張ったと思ったよ。
これこそが鶴舞う形の群馬県、力合わせる百九十万、裾野は長し赤城山。
以上、上毛かるたでした。
「道の駅 まえばし赤城」にできた新しい温浴施設。
それなのに、ブロワーの付いていないオートロウリュのふわっとだんだん熱くなっていく体感には、なんだか懐かしさを覚えてしまった。
いまどきのオートロウリュはブォ~っと熱風を吹かせてなんぼだもんな。
水風呂は赤城水脈天然地下水、堂々と潜水OK!
【まえばし赤城の湯】
https://maebashi-akagi.jp/enjoy/relax
ゴールデンウィークはどこに行っても混んでる?
そんなことないよ、俺の見た北関東は空いていた。
高速道路がどうなっているかは知らんけど。
賢い人は「みんな一斉に休むから混むんだ」と当たり前のことを不機嫌そうに言う。
自分以外はバカであるのを大前提に置かなければ生きていけない人からは、そんな言葉しか出てこないのだ。
あのねぇ、自分の会社も取引先の会社もどっちも休みというのは、精神の安定感が違うのだよ。
休みをバラバラにしてしまうと、相手の事情と気持ちを考えない人の天下になってしまうから。
俺はたくさんの人がこぞって出かけて、どこに行っても混んでいるゴールデンウィークで全然構わない。
それにこのまんま少子化が進めば、しっかりと人口が減って、君たちが夢見ているガラガラで過ごしやすいゴールデンウィークは実現されるよ、きっと。
前橋の郊外に、でっかい店舗と広々した駐車場。
おおぎやラーメンで人気の味噌ラーメンを食べる。
それだけではなくて、餃子とビールも。
いいじゃない別に、ゴールデンウィークなんだから。
群馬県にどんなイメージを持っていますか?
なんのイメージも持ってない?
それならそれでいいので、黙っていてください。
わかってない奴に、わかったようなことを言われるのは本当に悔しいので。
敷島公園にある正田醤油スタジアム群馬でサッカー観戦。
正田醤油は館林に本社がある群馬の大企業だ。
クラスの正田君のあだ名はやっぱり「しょうゆ」だった。
俺は高校までを群馬で育って、大学の4年間だけを山梨で過ごした。
なのに、思い入れがあるのはヴァンフォーレのほう。
野球ほどの熱はないけれど、年に1、2回は現地で観戦することにしている。
そこの家のお父さんが何やら公務員で、都留から甲府まで通っていた。山梨県庁か、甲府市役所か。紳士だがなかなか笑わないお父さんに、一度「名前を貸してほしい」と言われたことがある。保証人?いや、俺は学生だし未成年だし…公務員は副業禁止らしいから、何かその線で…と思ったが、ヴァンフォーレ甲府のサポータークラブに入ってほしいのだと言う。ヴァンフォーレ甲府が一番のピンチを迎えていた頃。J1で戦う日が来るなんて、誰も思っていなかった頃。甲府の八百屋のオヤジにすら、存在を「無駄」と言い切られてしまっていた頃。俺はヴァンフォーレ甲府のサポータークラブに、自腹で入った。その分の金額は、その月の給料にそっくり上乗せしてくれていた。(府中白糸台日記「追憶のヴァンフォーレ甲府」より)
背の低いスタンドで、選手に近い高さで観戦できるスタジアムではあった。
比較ができるほどたくさんサッカー観戦をしてきたわけではないけれど。
それでもピッチまでに距離ができてしまうのが陸上競技場の弱みであるのはわかる。
次はサッカー専用スタジアムで観戦してみたいけど、J2にはあるのだろうか。
小学校、中学校。
館林の教員たちは前橋に帰りたがっているように見えた。
そちらに実家があるか、もしくは群馬大学の出身か。
「東毛地区(館林を含む群馬県の東部地域)は学力が低くて…」と言われても、教える側のモチベーションが低いのだからそれは必然だった。
群馬は前橋と高崎を中心に回っている。
俺が育ったのは忘れられた群馬だった。
「パーラーレストラン モモヤ」で、豚汁を越えたtonton汁をいただく。
メニューが豊富でお姉さんたちが優しくて、この世の「パーラー」がつく店の中ではここが一番好き。
フロアの天井が低い分、エスカレーターが短い「スズラン」。
このあたりには詳しいよ。
詳しくなった理由は、かつて群馬大学の女の子と付き合ったことがあったから。
さっきのモモヤもその時に教えてもらったのだから、歴史のある店だ。
きっと酷い振られ方をしたのだと思う。
あまりに酷すぎたので、そのあたりを思い出せなくなっているのではないかと。
記憶は失うものではないと思っている。
仕舞ったものがタンスの中で消えてしまうはずがないのだ。
物事を忘れてしまった気がする時は、きっと記憶のタンスの引き出しが固くなってしまった時。
ちっこいけれど、確かに前橋の中央にあるといわれればそんな気がする中央前橋駅。
そのすぐ近くにある看板のない銭湯は、週3日の営業だ。
そしてどうもこの周辺には、かつて遊郭だった雰囲気がある。
もはやなにが新しいのかもよくわからない新前橋駅から徒歩5分の距離に、新前橋ターミナルホテルはある。
上越線と両毛線がクロスしている駅だから、ターミナルは嘘ではない。
実際には近くにコンビニもなく、ときどきビニール袋を下げたお客さんが帰ってくるのが不思議だった。
シングルベッドをそのまま箱に突っ込んだようなキャビンタイプに泊まった。
1泊3300円(税込)の料金からは、ゴールデンウィーク特別料金の匂いなどまったくしなかった。
サウナ室で3段ベンチの最上段に座ると肌がヒリヒリして、ここのサウナはなかなかやるなと思った。
しかし寝る前に、このヒリつきは群馬の日差しで日焼けしたせいではないかと思い直したのだった。
【新前橋ターミナルホテル】
https://maebashi-terminalhotel.co.jp
以上