久慈サウナへ行ってきた話

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久慈サウナのサウナ室は、入った瞬間の饐えた匂いがたまらなかった。

これはずっと使われてきたサウナの匂いだと思った。

こうなると深呼吸をしてしまう。

おかげで1セット目から体の中まで熱くなった。

 

【久慈サウナ(サウナイキタイ)】

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初めての久慈サウナには、なにか決めつけたイメージを持ってやってきたわけではないけれど、このつぼ八と同じビルに入ったサウナ屋に、どこか洋風の装いがあるのは意外だった。

飾りのついたカランの前の鏡とサウナストーブの囲い、休憩室の照明などなど。

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JRと三陸鉄道久慈駅を出て、地下道を抜けて左側に久慈サウナを見つけるまで、5分もあれば十分だろう。

営業時間は14時から22時まで。

定休日はなし。

夕方以降は店員さん不在のセルフ方式になるらしい。

お土産に「クジサウナ」の文字が入ったタオルを3枚買った。f:id:tsumetaimizuburo:20240228175607j:image

「都会のサウナと比べられたら恥ずかしいです。でも久慈までいらしてくれてありがとうございます」

「こんなに雪が降っちゃって、なんだか申し訳ないわ」

「鉄道はすぐ止まっちゃうのよ、海沿いを走ってるから。バスは頑張ってくれるわよ」

「すぐバスに乗る?傘は大丈夫?」

「これからもお店やってますから、また来てね」

 

きっとこの受付のお姉さんに会うために通っているお客さんもたくさんいるに違いない。

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この日の八戸線は午後から全面運休になった。

俺は昼の終電で久慈まで抜けた。

(府中白糸台日記「八戸に行って見たことのない景色を見て食ったことのないメシを食った」より)

JRバス東北の営業所に電話をした。

今日は久慈→二戸、もしくは久慈→盛岡のバスは走っていますかと。

「はい、平常通り運行しております」と自信に満ちた声が返ってきた。

だから俺も自信をもって、これから八戸線が運休になって同じ線路を折り返せないのは承知の上で、つまりいわば片道切符で、久慈までやってきたんだ。

しかし実際に久慈から二戸行きの「スワロー号」に乗ってみると、これは電波の繋がらない真っ白な山道を進んでいくバスで、やはり帰路につけたのは幸運であった。

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八戸のまるなか食堂のお姉さんと、久慈サウナのお姉さん。

初めて会った二人のおかげで、普段は誰とも口をききたくない自分が、出来うる限り少ない会話で乗り切るためならどんなに非合理的であっても労を惜しまない自分が、いろんなことを話してしまった一日だった。

旅先だからなのだろうか?

だったら毎日旅をしていれば、これをいつもの自分に出来るのだろうか?

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あー、それからね、能年玲奈さん。

いつかの水沢競馬場へ行った時、目にした岩手銀行のポスターが本当に格好よかった。

銀行員の制服を着て、ギターを振りかざしてるやつ。

「きれい」とか「かわいい」とか、そういう域を超越して誰よりも格好よかった。

この人がガンガン活躍できない世の中じゃつまんねーぞ、聞いてるか、芸能界のお前ら。

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そんじゃまた、久慈サウナさん。

以上