
6月はいろんな人と会った、いろんな人と話した、鈍器のようなもので殴った、殺す気はなかった。
やることはたくさんあるけれど、その日でなければいけないスケジュールとしては埋まっていない、宿題を放り出したままで迎えた夏休み終盤のような決め手のないメンタリティで毎日を暮らしているので、そんな中で「この日は?」と先手を取って尋ねてもらえたら断る理由が見つからない。
どうしてか6月はいろんな声がかかった、結果としていろんな人と会った、いろんな人と話した、鈍器のようなもので(以下略)
そうやって仕事と研究以外の予定がうまく埋まっていけば、「次は〇日か」と程よく先の約束を睨みながら、バランスを保ちながら、精神の平均台を渡っていけるらしい。
普通の人はこういう風にして、社会の構成員としての自分を保って生きているんだなと思った。
6月6日には野球観戦の前に桜木町にある居酒屋「太陽ホエール」で飲んだ。
6月10日には荻窪にあるイカばっかりの立ち飲み屋「やきや」へ行った。
6月14日には西国立の松見湯に近い「MONROE 海からの贈り物」で鰻を1尾食べた。
6月16日には成増の「やまだや」で瓶ビールにカツ丼をあててから、ジャズライブへ向かった。
6月23日には奈良のスポーツバー「ビークレイジー」で近鉄バファローズファンのマスターとお客さんたちでトークした。
6月24日にはヘルシー温泉タテバの向かいにある「ぶちまぐろ つね」の大将と常連さんたちと閉店後も飲んでLINEを交換した。
6月27日には「ロスコ」で初めて牛乳を飲んでいる人を見た。
相手は全部、違う人だった。
今年の半分が終わるらしい。
けれどとっくに人生の半分を終えている人間にとっては、別にどうってことはないのだよ。
以上