府中の旭湯

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受付で渡される真っ黄色いバスタオルとフェイスタオル。

脱衣所側に設置されているサウナの制御盤は94℃設定。

ぼんやりとした照明がただひとつ、サーモンピンクのサウナマットが敷かれ(ただのバスタオル?)、音楽もテレビもなく静かなサウナ室。

そのはずが、今日はヒーリングミュージックが流れている?

サウナブームの離れ小島、ある意味極北。

そんなイメージで間違いない府中の旭湯が、こんなセッティングを試みてきたか!

と思ったが、残念というか必然というかもちろんそんなことはなく、遠赤ストーブが「ひゅーぅ…」と消え入りそうな声を上げているだけだった。

サウナ室にはずっと一人。

あまりに静かすぎると、聞こえないはずの声が聞こえてくるらしい。

 

旭湯はどこからどう見ても昭和の銭湯なのに、脱衣所の自販機にはイオンウォーターにボディメンテ、ファイブミニとエネルゲンとオロナミンCのロイヤルポリス、さらにはトマトジュースまで置かれていて、ここだけはやたらと健康志向、なんだかサウナー仕様になっていた。

ところで「サウナー」って3年ぶりくらいに言った気がする。

俺もサウナーだったはずなのに。