盛岡競馬場と、盛岡バスセンターに行くことができたから、1泊2日の盛岡旅行に悔いはない。
思わず、阪急の梅田駅を思い出した。
頭端式のバスターミナル。
バスタ新宿がなんぼのもんじゃい!と。
妙に上等なイス。
テナントはどこもシャッターが下りていて、土曜の夕方だからかと思った。
が、シャッターにはこんな貼り紙がしてあった。
9月の閉鎖に向け、一足先に店じまいしてしまったらしい。
7月一杯で、一部のバスはこの盛岡バスセンターを経由しないルートに変更するという。
もうとっくに、終わりは始まっていた。
たくさんの人の、いろんな思いが詰まった場所に違いない。
薄暗くて、今はもう終わりを待つだけだが、数え切れないほどの魂が、ここには落ちている。
競馬目当てにノコノコやってきた観光客より、ここに思い出のある、ここに魂を置きっ放しの人こそ、もう一度訪れるべきなのだろう。
魂を持って帰るか、置いたまま帰るか、それは思い出のある人にだけ許された選択肢。