高知競馬場に来たのは去年の夏以来。
パドックにも人がたくさん。
馬券は、いつものように外れ続ける。
それにしてもよく外れた。
今年の俺にはもう何も残っていないのか、出涸らしなのかというくらい。
そんなに幸運をたくさん掴んだ一年でもなかったような気がするのだが、それは器の小ささゆえか。
それなら仕方がないね。
君に会いたかった、三村展久騎手。
パドックで他の騎手と並んでいる姿を見ても、何というか普通っぽい体格をしている。
騎手というのは近くで見ると相当に細かったり想像以上に背が低かったりするものだが、三村はそうではない印象。
これは、減量に苦労するわ。
無理せず、無理して、現役の騎手を続けていって欲しい。
馬券的にも頼りにしている騎手のひとり。
馬券は当たらぬまま、第8レースは高知県知事賞。
日が暮れていって、でも暮れ切ってはおらず、この時間の競馬場は美しい。
そこまで読んでこのレースをこの時間に設定しているのなら、大したものだと思う。
暇を持て余した大晦日に、オフト後楽園でグランシュヴァリエが勝った高知県知事賞を見て、飯田橋でメシ食って、笹塚まで歩いたことがあったなんて、何年か前のことを思い出したりする。
あの時の高知県知事賞は賞金135万だったらしい。
今年は260万。
高知競馬は本当に頑張った。
で、レースで頑張ったのがリワードレブロン永森大智。
何といっても世界を相手に3位になった男。
高知県知事の前でも「手当が増えて嬉しい」と実に素直な発言をしたりして、頼もしい男。
そんな男を目の前にしていたら、3着のマンオブグァテマラが抜けだった俺の馬券のことなんぞ忘れた。
倉兼って、このレースでは人気関係なく持ってくるのな。
長距離に適性がある騎手なのかもしれない。
そうなると地方競馬ではなかなか生かすチャンスがなくて気の毒ではあるのだけれど。
表彰式が終わったら、そのまま餅投げ開始。
たくさんの人が群がったが、投げられる餅の量も半端ではない。
最近の高知競馬の景気の良さを表しているのか、あまりに激しく長く続くので笑った。
レースの合間なのに真っ先に石本が出てきて餅を投げてくれていて、これだからこの騎手は嫌いになれない。
馬券を買うには勇気がいるんだけど。
その餅を投げていた石本が、すぐに9レースのパドックに登場。
やはり嫌いにはなれない。
メインレースが終わると子連れを中心に観客が減って、普段の高知競馬の雰囲気に。
相変わらず馬券は外れ。
今年最後のレースのパドック。
「一発逆転2016ファイナルレース」。
最内枠の中西、もしくは永森が勝つと見てやけくそ気味に三連単を購入。
すると中西が先頭で4コーナーをまわってきて、そこに永森が追い込んでくる理想の展開。
しかしまあ、人気サイドで2016を一発逆転したとは言えない配当。
今日の負けが半分になったくらいか。
それでも今年の最終レースで三連単を的中して気分はいい。
近くのおっさんが「もう競馬は止める。今年は」とお決まりのセリフを吐いていてさすがだった。
おそらくまた明日も高知競馬場にやってくるのだろう。
そんじゃ、また来年。