9月末の神戸新聞杯、10月末の菊花賞、そして12月末の有馬記念。ゆったり、のんびり、でもレースでは強い理想的なローテーション。一時は最強と評された3歳世代も、秋になって尻すぼみのディーマジェスティ、凱旋門賞で大敗のマカヒキをもって案外な世代…なんて言われ方も。そんなことはない!と一度ジャパンカップに向けて仕上げられた馬たちより、ローテーションの余裕分、上積みを見込めるこちらが上にくる。
もちろん、この馬も強いのよ。安定感にさらに安心の1枠1番。ただ陣営からは前走からの状態の維持、そして適性あたりの話ばかりで上積みまではどうかなあという印象。「状態は維持している」の馬たちが、走ってみると往々にして前走よりパフォーマンスを下げているのが競馬の世界。サブちゃんが「今回は何着でも歌う」とか言ってたのも引っかかる。ふんわりと、勝ち切れないかもしれない不安感が陣営にあるのではないか。
京都大賞典→ジャパンカップ→有馬記念のローテーションはキタサンブラックと同じ。前2走とも制したキタサンブラックと比較すれば、4着と2着だったこちらを下にとるのは順当。ただキタサンブラックが逃げ切ったジャパンカップで、中団から来ての2着は展開不問を思わせた。その気になれば番手からもいける。いつも不器用な結果ばかりだが、レース運びそのものには器用さがあるように思う。中山向き。
前哨戦を使ってエリザベス女王杯に向かいたかったところ、ぶっつけで使わざるを得ずプラス10キロの馬体で3着。地力は見せた。幸か不幸かこの有馬記念がこの秋まだ2戦目、メンバー中一番フレッシュな状態で使えるのがこの馬。ヒモの中では重く見る。
ジャパンカップは調教も攻めていて、陣営も自信ありげなコメントを出していながら終わってみれば「まだ重かった」で4着。去年の優勝馬だが三連単の3列目、ホープフルSで資金作りに成功したら2列目にもマークしてみるか、くらいの存在。現在、オールカマーでクビ差のレースをした相手のサトノノブレスが単勝万馬券のオッズ。やはり勝つまでは想像できないところ。
福永、あっという間に戻ってきたなあ…2ヶ月で3走目はこのクラスにしては押せ押せ。勝ちの匂いまではしないが、天皇賞春3着、ジャパンカップ3着。ここも3着なら?