母親は偉大だな

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ムキになって論文を書き終えたら、もともと狂っていた生活リズムが一層ひどくなった。問題は睡眠。昼間は当然起きていて、夜も眠れないから起きている。そうしてだんだんと体が痛くなってくる。昨日は休みを作ってロスコへ行った。長い時間をここで過ごして、眠くなったタイミングで眠ればいい。眠れなければサウナに入って疲れればいいし、そうして限界がくれば気絶するだろう。そう思ってロスコで過ごした。贅沢にマッサージも受けた。体が痛いのは眠れなかった結果であるが、さらに眠れない要因にもなっていると思ったからだ。悪循環。1階に降りて「マッサージをお願いしたいんですが」と伝えたら受付のお姉さんが喜んでくれた。どこのサウナ屋もリラクゼーション部門は苦労しているのだろう。60分で確か5400円、男性施術士のパワー系マッサージだった。「背中、特に肩甲骨のあたり、あと腰も、ふくらはぎも、忘れちゃいけない肩も」と最初に伝えた後は、ほとんど言葉を交わす必要もなくマッサージに集中してくれた。気の利く人は「あー、これじゃ辛かったはずだ!」から入るので、わかってはいても自分がみっともない気分になるので、それがないだけで助かった。みっともないのには慣れているけど、なにも金を払ってまでそんな思いはしたくないのだ。理想的に寡黙な彼はマッサージを終えると、ドリンク券を1枚くれた。食堂に行くと500円までのドリンクに使えるのだという。確か620円の中生ビールにまでは届かないので、480円のクエン酸サワーを頼んだ。そうしていると友だちが来てくれた。夕方からしゃべりながら、結局クエン酸サワーを3杯飲んだ。マッサージの効果なのか、クエン酸サワーのパワーなのか、友だちのおかげなのか、来た時よりは気分をよくして駒込から府中まで帰った。たぶん、昨日までよりはマシな睡眠もとれたと思う。今日起きた瞬間の気分で、そのことはすぐにわかった。そして「どうせ死ぬならこういう日がいいな」と思った。最後だからこそそれなりの正気を持って、自分で選んだ満足感がほしい。そういう精神状態がありえることは、ずっと鬱病だった母親を通じて知っていた。母親はついこの前に古希を迎えた。正直、よくぞここまで生きられたものだと思う。そして今が一番楽しそうに見える。母親は偉大だな、息子はとてもそこまで到達できる気がしない。

 

以上