マッサージは60分7700円で、お姉さんに勧められて追加したカッピング20分はいくらだったかわからない。
おかげで背中は少々軽くなって、代わりにカッピングの赤黒くて丸い痕がたくさんついた。
これは施術の結果であって、誰にも害を及ぼすものでもないけれど、世間では梅毒も流行っているらしいし、見た目にインパクトがある状態で裸になって絡まれたりしたら面倒くさい。
(府中白糸台日記「マッサージ60分カッピング20分」より)
まだまだ鮮やかに、特に肩口に赤黒い痕が残っていてどうしようもない。
やっぱり今の背中でサウナに入る勇気はないなあ。
アダイブで受けたカッピングなんだから、アダイブに行けば問題ない気もするけど、田舎労働者の俺にとって六本木は本来遠い。
働いた後に向かう距離ではない。
今日は昼になって、珍しく人が足りていたもんだから、午後は帰ってやろうかと思った。
しかし仕事を早引きしたところで、他にやることも浮かばない。
帰って寝るだけでは学校から帰ってきた上の子に起こされるだろうし、なんの準備もなく馬券に手を出しても大概いい目を見ることはないし。
選択肢にサウナがなければこんなもんなのだ。
血管が破裂して、サウナに入れない体になって生き残ってしまったら、あとはいったいどうやって過ごせばいいんだろうね。
病床、または獄中、あるいは墓の中についても。
早いとこ暇潰しの方法を用意しておかなければならんな、これは。
以上