そしてオリックス・バファローズは引き分けた

日本シリーズの大舞台で、爽やかに決めた。打撃に定評のある山崎福が、両軍無得点で迎えた3回1死三塁のチャンスで打席へ。初球のチェンジアップを振り抜くと、打球は右前へ。先制の一打となり、右拳をグッと掲げた。

(日刊スポーツ)

序盤は投げて打って、山崎福也ショーだった。

実況もその方向で盛り上げていたしな。

明大時代にずっと投げていた神宮のマウンドでは、福也は昨日の山本由伸より頼もしく見えた。

人間はつくづく環境の生き物。

オリックスの最速160キロ右腕山崎颯一郎投手が2回無失点で好救援した。山崎福との「山崎リレー」でヤクルト打線をゼロに抑えた。

(日刊スポーツ)

あれだけ男前で、あんなに球が速い。

山崎颯一郎は「無敵の中川」より無敵だと思う(中川も男前だけどさ)。

緊張感のある場面で、柔らかい表情を「余裕がある」「自信のあらわれ」と讃えられるのはイケメンの特権だ。

そうでない男は「真面目にやれ」「やる気あんのか」「駄目になったらお前のせい」と、そんな感じで扱われる。

俺はもちろん後者でした。

9回、5番手の阿部翔太投手(29)が先頭の宮本に二塁打、1番塩見に四球で無死一、二塁とピンチを招いた。続く代打の内山に痛恨の同点3ランを浴びて振り出しに戻った。

(日刊スポーツ)

ただの一発ではなくわざわざ9回の同点スリーランであったこと、そして延長12回の暴投で二塁ランナーが還ったと思ったらベンチにボールが入って得点が認められなかったこと。

かつてより次元は高くなっているけれど、いちいちファンにダメージを与える出来事が起こるこれがオリックス野球だな、と原点に戻った気持ちになってしまった。

開幕戦から2試合連続でサヨナラ負けしたシーズンとか、そんでもって負け投手が開幕翌日に即二軍落ちとか、見ていて苦労を買っているレベルでしんどかったもんな。

第2戦はヤクルト23人、オリックス21人の合計44人が出場し、そのうち投手は8人ずつの合計16人が登板。両軍合計44人出場は10年第6戦(延長15回)の中日22人-ロッテ22人、18年第1戦(延長12回)の広島21人-ソフトバンク23人に並ぶ最多人数。両軍合計16投手の登板は、前記18年第1戦の広島8人-ソフトバンク7人の15投手を抜くシリーズ新記録。

(日刊スポーツ)

どんどん投手を注ぎ込む展開になればオリックスの試合だと思っていた。

が、そうはならなかったということ。

高津監督は自分自身が日本シリーズのエキスパートだからなあ。

なかなかひとつが勝てないけど、CSの時よりはのんびり試合を眺めてる。

日本シリーズはペナントと比べて引き分けの徒労感が強いけど、日曜夜の秋の夜長には貢献できた試合だったように思う。