石巻市震災遺構門脇小学校。
東日本大震災の後、世の中は変わってしまった。
世の中が変わったということは、人間が変わったということ。
この中には変わってしまう前の世の中が、人間が、その気配が、温存されているのではないか。
そんなはずはないけれど、そんな惹かれ方をしてしまった。
電車とバスのダイヤが繋がる気持ちよさに酔うと、どんどん遠くまで行ってしまう。
ノープラン旅の悪い点。
寝ないとバカになるよ。
バカが寝ないともっとバカになる。
バカには底がないから、どこまでもバカになっていく。
最近の俺は睡眠が下手くそでどうしようもない。
春から突然大学院に行き出したのは、自分の魂を成仏させるため。
遠くに行くと他人の人生を生きてみたくなる。
しかし俺の人生には引き取り手がいない。
自分が休んだつもりになっている日こそ、目と胃は働いている。
今度は目と胃を休める日も作らなくてはならない。
なにしろ、引き取り手が見つかるまでは生き続けなければならないのだから。
つい最近まで頼んでも救急車が来ない世の中だったの、覚えてる?
緊急事態宣言もまん延防止なんとかも解除されているけれど、こうして東京から説明のできない旅でやってきた俺を東北の人たちはどう思うのか、そのくらいは思っていた。
「上品の郷」は「じょうぼんのさと」と読む。
「道の駅 上品の郷」に併設された「ふたごの湯」。
もちろんサウナは…ある。
(この写真のみ公式HPから転載)
右の浴槽が水風呂!
鉄分がたくさん!
この日の石巻は、冷泉が映える夏の日差しだった。
今の円安と燃油サーチャージの額を考えたら、今年も海外に行くのは無理でしょう。
そもそも今年、半分終わろうとしているし。
その分ちょこちょこと国内を回ってやろうと思って、過ごしてる。
この食事ができて実に広々とした休憩室がある温浴施設には、お客の一日どころか余命まで全部預かってくつろがせるような懐の深さがあったよ。
【ふたごの湯】