差別も区別もなく誰でも死んでいった感覚

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「難しいことはわからないけど」は「あんたの話は聞く気がないけど」と同じ意味。

貧乏人ほど貧乏人に厳しくて、誰だって自分が飲む水は体に害がないと思っている。

だんだんと記憶が薄れてきて、もっとリモートワークを続けたかった者たちから「ずっとコロナでよかったのに」と言われても堪えなくなってきた。

差別も区別もなく誰でも死んでいった感覚だけは今でも鮮やかに覚えている。

あれはこれまで手にしたことがない平等だった。

 

日付が変わってすぐにネットバンクの残高照会をしたら、オッズパークの釣り銭のような乏しい残高はいつもの通り。

30分ほどしてもう一度チェックすると、今度はボーナスが振り込まれていた。

9年前に転職してから明細を見るのをやめてしまったので、ボーナスも月の給料も振り込まれてはじめて金額を知る。

朝起きて、家計の口座に金額を振り分けると、俺のネットバンクの口座からはあっという間に活気が失われてしまった。

桁の増えた残高は一夜にも満たない、半夜の幻だった。

 

今日もまた6月らしく、鬱々としながら働いただけの一日。

獄中にも季節感はある。