春は川越湯遊ランド

f:id:tsumetaimizuburo:20220315001433j:image

今でも「東京の人は厚着だな」と思うことが多いのです。

私だって一応は、東京に住んで20年になるんですけれども。

コートと半袖が入り混じった光景が、東京の春らしさだと思っています。
f:id:tsumetaimizuburo:20220315001407j:image

そう言いながら、今日来たのは埼玉県の川越市でした。

東京が春なら川越だって春なのです。

ここはカップルがたくさん歩いている、好ましい街でした。
f:id:tsumetaimizuburo:20220315001401j:image

かつて私はフラフラのギリギリで修士課程を修了し、「もうここまで」と宣言しました。

周囲は皆が「カタギに戻れる」「仕事に専念すればいい」「子どもを作れ」と、私の断念宣言を喜んでくれました。

当時、たった一人「どうしても続けられないのか?」と食い下がってきた人がいて、あれから結構な時を経て、今度はその人に頭を下げて、博士課程に進む春になりました。

f:id:tsumetaimizuburo:20220315001427j:image

世の中はやたらふわっとした人と、なにがあっても自説を曲げない人の、2種類を主にして構成されているように思えてなりません。

岸田文雄さんはそのどちらにも属さないような、どちらの要素も持ってしまっているような、貴重といえば貴重な人材に見えるのですが、だからといって総理大臣に向いているわけでもないんでしょうかね……。
f:id:tsumetaimizuburo:20220315001413j:image

私は優しい男なのです。

だからこそ、自分に苦しい死に方をさせたくないのです。
f:id:tsumetaimizuburo:20220315001421j:image

川越市役所は、市役所というより警察署のような、無機質な雰囲気を纏った建物でした。

人間の心は身を置く場所で決まります。

ここで働くとしんどいことになりそうです。
f:id:tsumetaimizuburo:20220315001418j:image

私が年上に厳しいのは、復讐です。
f:id:tsumetaimizuburo:20220315001430j:image

川越に来たら、丸広百貨店のタカノフルーツパーラーで、やたらとデカいイチゴのパフェを食ってやろうと思っていました。

しかし私の短い足は、いつのまにか低い椅子が並ぶ喫茶店に吸い込まれていました。
f:id:tsumetaimizuburo:20220315001415j:image

誰もコーヒーを頼んでいない喫茶店で、チキンカツとメンチカツのミックス定食は780円でいただきました。

f:id:tsumetaimizuburo:20220315012221j:image

社会は「勝ったもん勝ち」です。

遠くから心底呪ってみたって、そんなものは相手にまでなんて届きやしません。

だからこそ、同じ土俵に立てた瞬間から勝負にいかねばならないのです。

ところでJNファミリーが閉店してから、大相撲が始まっても気づかなくなりました。

あのサウナは本当に、自分たちにとっての桟敷席だったのです。
f:id:tsumetaimizuburo:20220315001410j:image

今日のサウナは本川越駅から徒歩5分以上10分未満、川越湯遊ランドでした。

照明は白い電球がひとつ生きているだけのサウナ室は、小屋というか納屋というかそんな雰囲気で、季節になると夜まで出荷のきゅうりを箱に詰めていたおじいちゃんを思い出しました。f:id:tsumetaimizuburo:20220315001424j:image

サウナ室の天井からはズンドコズンドコ音楽が聴こえ、おそらく大衆演劇の時間だったのでしょう。

私は60分3600円のマッサージで体をゴリゴリゴリゴリしてもらってから、春の川越を後にしたのでした。

 

以上