いやさか湯(神奈川県横浜市)

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臨港バスが実に見事に、交差点混じりのクネクネ坂を何度も切り返しながら登っていくんだわ。

鶴見駅から15分走ったのに、ここはまだ鶴見区内。

横浜市はとにかく広いが、鶴見区単体でも十分に広い。

バスは菊名駅前行き、降りたバス停は東高校入口。

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日に焼けすぎて色褪せた商店たちが並ぶ。

こんな山の上でもと言ったら失礼だが、それでも街が構成されているのだからさすが横浜市

鶴見区馬場は天空都市、日本のマチュピチュで間違いない。

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バス停から徒歩で5分もかからん。

目的地はいやさか湯。

この名称は坂を登らないと到着できないからいやさか湯、ではなく大和言葉の「弥栄」に由来があるのだという。

要するに栄えるの意。
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銭湯料金490円に、サウナは100円の追加で利用可能。

これに130円の貸しセットを足したら完璧だ。

透明なトートバッグに入って、大小タオルにシャンプーとボディソープが付いてくる。

シャンプーとボディソープは使い切りのパックかと思ったら、ポンプの器に入ったレンタルだった。

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やたらかき氷が充実した食堂があって、アカスリやマッサージにも対応していて、託児所まであって、持ち帰りの握り寿司まで売っていた。

ここは銭湯として、お金を落とす余地は全国でも最大クラスだろう。

遠赤外線ストーブのサウナ室は広々として20人は入れそうだが、今はオレンジのマットを散らして敷いて定員の半分程度に調整しているらしい。

夕方のそれなりにお客が多い時間に、黙浴が徹底しているのはさすがは天空都市の民度の高さかと思ったが、新型コロナ感染への恐怖が高まってきた証なのかもしれない。

サウナ室のテレビでこの日の東京の感染者数が流れた瞬間だけ、一緒に汗をかいていたお客さんたちから「うわっ」の声が漏れた。

水風呂は露天で軽いバイブラ付き、温度はそれぞれ92℃と22℃だった。

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近くの水路沿いを歩く子どもたちから「ザリザリ、ガニガニ」の声が聞こえた。

ザリガニなど釣れそうな水路ではなかったけれど、彼らの夏休みは緊急事態宣言で埋め尽くされてしまった。

頼りにならない、役に立たない、駄目な大人たちばかりでごめんなさい。

本当に。

 

【いやさか湯】

http://iyasakayu.com/index.html