雷の日はより道の湯へ

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なんのルーツもない東京に住んで、神奈川で働いて。

就職氷河期に世に出ざるを得なくなって、マイナスの選択だけを積み重ねて行き着いた住処と働き場。

所詮はハリボテなんだよな、今の生活は。

つまらないことが毎日たくさん起こって、うんざりすることがあって、腹が立つことがあって、イラつくことがあって、でも東京と神奈川ではそれだけの話だ。

俺は山梨のこの小さな街で、ホームが1本しかない駅で電車を待つ腰の曲がったおばあちゃんがマスクをしていたり、ささやかな祭りが中止になったり、家族経営の民宿が潰れていたり、そんな光景を見ると寂しいよ。

東京では何があっても寂しくならないけれど、山梨に来るとすぐに寂しくなってしまうんだよ。

この土地と、ここに暮らす人への思い入れが違うんだよ。

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今日のサウナは都留のより道の湯。

日曜なのに当たり前のように労働した後、雷の中を走る中央本線で、2時間の滞在時間のためにここまでやってきた。

20時になると静かにサウナに人が集まって、熱波。

それも大きなうちわで扇ぐスタイル。

ちょっと前まで、どこのサウナ屋の熱波もこれだったんだ。

満足して外気浴スペースの椅子で寝転んでいると、さっきの熱波師がこちらにやってきて、今度はクールダウンの風を送ってくれた。