まずかるまるのことは置いておいて、最近行った銭湯での話をしたい。
サウナ室にスマホを持ち込んでいる人がいて、音を出して動画を見て笑っていた。
俺は彼にやさしく語りかけ、銭湯でのマナーを説いたなんてことはなく、さらに店の人にもなにも伝えなかった。
目一杯でも8人程度のサウナ室内に、俺とそのスマホジャンキーの2人だけ。
注意なんぞしたら逆恨みで刺されるかもしれず(そこでは刃物を持っている気配はなかったけど)、店の人を通して注意してもらっても、伝えたのは間違いなくあいつ……ということになる。
会話禁止の貼り紙があるから、会話以外はなにをしても自由だと思ったのだろうか。
俺はスマホジャンキーが汗をかきながら笑っている姿を見て、狂人だと思った。
去年の春の、俺だって引きこもりたいのに外に放り出され、緊急事態宣言下で働いていた頃によく見た、狂人たちと同じだと思った。
回転寿司で店員に殴りかかる奴がいた、よりによって警察の目の前で喧嘩をしている奴らがいた。
あいつらと同じ顔をしていた。
一方、政府の新型コロナ対策分科会の尾身茂会長は、再延長について、「首都圏はリバウンドの可能性がほかの地域より高い。延長の方向性は正しい選択だ」と述べた。
(読売新聞)
俺はこの、尾身会長の物言いにはいつもイラっとするし、「正しい選択」とやらが判別できるなら最初からやってくれと思う。
反面こんな、どんな言葉を投げてもまともに受けとめられやしない国民たちを相手に、よく付き合ってくれてるよとも思う。
かるまるは今おひとり様での利用に限定している、ことになっている。
1階の入口エレベーター前で待っていたら、楽しそうに喋りながら3人組がやってきて、なるほどこれがかるまるかと思った。
店内に入ると、スタッフさんが頑張って見回ってくれていて、なんとかそれっぽくなってはいたけれど。