安倍ちゃんにお疲れさまを

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電柱にぶら下がっている「TOKYO 2020」のフラッグを見ると、酒を入れたわけでもないのに頭がこんがらがって、自分がいつどこに生きているのかわからなくなる。

本来ならオリンピックはもう終わり、今がパラリンピックの真っ最中だったはずらしい。

しかしそういうことにはならなかったし、どうやら来年そういうことにするのもまた難しい雲行きだ。

東京オリンピックの開催が決まった時の都知事、あれだ、やたら不機嫌なのに長いものには巻かれるタイプに見えた人、猪瀬直樹は今どこで何をしてる?

その次の都知事舛添要一、面倒ごとはやたらと部下のせいにして責任逃れをするのに、前妻からはメッタメタのギッタギタに人格を批判されていた彼は、今夜も湯河原の温泉に浸かっているのだろうか?

都知事小池百合子は一時期よりも影が薄くなった感はあるけれど、相変わらずマスクにバリエーションのある記者会見は続けているらしいから、まだやれるのだろう。

 

都知事がコロコロと変わったその間、国政は一貫して安倍晋三首相だった。

 

その安倍首相が今日、辞任の会見をした。

後任が決まるまでは執務を続けるということだが、実質的には今日までに違いない。

利害の世界で、終わりを口にした人間についていく者などいるはずがないのだから。

他人の不幸を自分の喜びにする人間がいるこの世の中で、皆が幸せは絶対に成立しない。

内閣総理大臣というのは最初から勝ち目のない戦いに挑む職業なのだ。

こんなに長いことやってたらそりゃ、しんどかったでしょ。

会見を見ていて「お疲れさまでした」と声を掛けたくなった。

それは安倍首相でなくとも、社会のために働いた相手に掛ける言葉として、礼儀だと思った。

しかし振り返れば野田佳彦に対してそんな気持ちは持たなかったし、菅直人についても同様だったし(府中の選挙区なのに!)、鳩山由紀夫にもそうだった気がする。

人並みに不満を述べつつも、安倍ちゃんでいいんじゃないかと思い続けていた、そんな7年8ヶ月だったということなのだろう。

 

安倍首相、お疲れさまでした。