ご清聴ありがとうございました

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朝10時から研修だった。

講師の女性が壊れていた。

 

受講者を睨みつけ、語尾を迎えるたびに唾を飛ばすような尖った口調で、神経質な資料を読み上げるだけの90分間だった。

この人はいつからこうなったのだろう?

この人はどうやってこうなったのだろう?

この人はこうなる前はどうだったのだろう?

 

心を壊してしまった人を見るのがしんどい。

自分の母親と重なるからだ。

一旦心が壊れ、そこから回復し、元の世界に帰ってきた人と接するのもまたしんどい。

往々にして社会的な要請で回復したことにされているだけで、壊れたものはそうそう元には戻っていないからだ。

今も残る傷を隠しながら、普通の顔をして生きている人を見ると土下座したくなる。

「こんな世の中でごめんなさい」と、あらゆるものに成り代わって謝らなければならない気持ちになる。

どこまでも優しく、柔らかく、あなたの話を聞いてあげたいのだけれど、そもそもそれだってテクニックと根気のいることで、特別な教育を受けたわけでもない俺では力にならない。

そうなんだ、全部俺が悪い。

 

いわゆる社内講師というやつ。

受講者アンケートの結果はおそらく最悪だろうし、その最悪の結果は本人にも伝えられるのだろう。

いたたまれなくて、全て「3.普通」にチェックした。

記述欄には何も書かなかった。

悲しい研修だった。

最後の画面の、いらすとや素材の「ご清聴ありがとうございました」が虚しかった。

午後は罪滅ぼしのつもりで、トラックに荷物を積み込む作業を2時間やった。

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今日のサウナは海老名のOYUGIWAへ。

ロウリュを受けて、かき氷を食べて、精算して帰ろうという場面に合わせて登場してくる副支配人はさすがだ。

人は大概どこかで見られているけれど、どうせだったらいいところを見てやってくれよ。

みんなへの、お願いだ。