「文化の薫るところざわ」
私の嫌いな言葉は文化です。
ここは埼玉県所沢市の航空公園。
「○○文化」の類は教科書に載せやすいように、そのためにスペースを取らないように、テストの問題にしやすいように、本当は頭のよかった誰かが付けてくれた記号でしかないと思っている。
いつだって世を憎み、時代を嫌い、他人と自分を恨んだ人間はいたはずなのだから。
今ここにあるものが文化の意なら「慣習」と言いかえればいい。
頭の中身の問題ならば「思想」でいいではないか。
お堅い感はあるけどさ。
ひとまとめにして、全部ひっくるめて、雑にまとめながらも高尚な雰囲気を醸し出そうとする「文化」の使われ方が嫌いなのだ。
そういう感じですぐにつべこべ言いたがる人間は、紅葉の見どころをバットの芯で捉えることができない。
俺もプロ草野球選手に復帰したら、イチローと対戦できるだろうか?
紅葉を見るために奥多摩まで行ったろ!と思ってたんだがなあ。
今年の俺は、俺のくせに忙しすぎた。
俺のくせに生意気だ。
俺のものは妻のもの、お前のものも妻のもの。
最近のドラえもんはスネ夫が悪役になっていることを2歳の息子から学んでいる。
雨の強い日だった。
わずかに雨が弱くなった時間を突いて、航空公園を歩いたのだった。
雨の日は薄くなった靴で歩くのには向かないが、あらゆる雑音が雨音に収束されていく雰囲気が好きだ。
それに俺の周りから聞こえてくるのは、大概が雑音だ。
お土産でも買って帰りますか。
重いものを背負うのは疲れる。
食べてしまえば消えるくらいの思い出が一番いい。
今日のサウナは所沢のベッド&スパで、久しぶり。
どうせなら仲間がいる時に来よう……と思っているうちに、そんな自在に生活を操れる状態ではなくなってしまったので。
秩父夜祭の日だからアーミーロウリュというのはよく分からないが、なんでも理解してやろうという発想は粋ではないからこれを受け入れる。