人生では結果だけが残る。
だからこそ過程を大事にしてやれるのは自分だけ。
悪戦苦闘も、一進一退も、自分にとっては宝物。
競馬場は来るたびに宝物が増えていく不思議な場所だ。
しかし結果はいつも大体同じ。
今日10月15日の東京競馬場は、12日に台風で中止になった分の代替開催だ。
代替案、代替地、代替試合、代替バス……
代替が付く言葉の裏には、不運や不幸の影がつきまとう。
しかし代替◯◯にはどこかイレギュラーなものが観られるワクワク感もあって、今日の代替開催は平日火曜日の中央競馬を生み出したのだった。
2014年2月、東京新聞杯は大雪で中止になった分の代替開催で月曜日の開催だった。
あの日も俺は東京競馬場にいた。
なにせ中止になるほどの大雪の後、馬場もぬかるんでいるだろうと決めつけて、良馬場でこそのホエールキャプチャを真っ先に切って、勝たれた。
乗っていたのは蛯名正義。
来年こそは、調教師試験合格しろよ。
噂では今年の一次試験に合格したらしい四位洋文は、今日の白秋Sを9番人気のブルベアトリュフで勝っていた。
メインは8レース、東京ハイジャンプ。
トラストは障害レースに転じてから圧勝ばかりの3連勝、ここでも単勝1倍台。
しかし屈腱炎での休養明け、陣営も「無事に回ってきてくれれば」と弱気なコメント、パドックでも他馬から離れて内側をトボトボと歩いていて覇気がない。
こういうのに気づくのが現地観戦の醍醐味なわけで、しっかりとトラストを外した三連単を買ったら、しっかりと3着には粘ってくれてしまったのだった。
立て直して、もっと元気にパドックを回っていたら次走は軸にする。
3時を過ぎたらもう暗くなってきて、ナイター競馬の雰囲気も。
10レース、山中湖特別のウインリベロはこちらまで挨拶に来てくれた。
せっかくだからと買い目に入れようかと思ったが、半月前まで岩手競馬で走っていた馬であることを思い出し、やめた。
東京の芝コースは、地方上がりの馬にとっては別種の競技だろう。
今朝は息子と一緒に起きて、メシ食った。
その後「いってきます!」と息子は学校へ行った。
父親は二度寝して、昼頃起きてまたメシ食って、ようやく着替えて競馬場に向かったのだった。
平日の代替競馬はこっそりと、大人の楽しみ。
結果はいつもと同じく、財布を薄くして帰路についたのだけれど。