駒込駅前のひまわりに元気がない。
先週久々に晴れ間が見えて、蝉の声まで聞こえてきた日があった。
ああやっと今年の夏がきたかと思ったのだが、結局まだそういうことにはなっていないらしい。
今日は山手線の駒込駅で降りて、ロスコでサウナ。
ここは俺の人生の調子が相当に悪い頃に通っていたサウナ。
6年ほど前のこと。
俺は12年間働いた前の職場を、円満に辞めることができなかった。
揉めていようが給料は振り込まれている状況で、転職先も決まっているのだから、堂々と無敵の人を気取っていればいいだけだったと今となっては思えるのだが、人間関係の恨み辛みに振り回されていた。
ここに書いたら反社ワード(そんなのあるの?)でブログごと抹消されそうな言葉を投げつけてきたクソ、家族まで侮辱してきたクソ、これはチャンスとにじり寄ってきて自分の不正を辞めていく俺に被せようとしたクソ。
そんな頃、朝起きてうんざりする職場に背を向け真っ先に向かっていたのがロスコだった。
他にもサウナ施設はあるのになぜロスコだったのか。
おそらくは長時間居ても安めの料金設定が決め手だったのではないかと思うが、当時の自分が考えていたことはよくわからない。
まあ色々なサウナを開拓する元気もなかったもんな。
一人で来たのはあの頃以来。
ドラマ『サ道』でまたお客が増えそうな上野の北欧に行くつもりが、どうしてか駒込で降りてしまったので。
前向きな感情ではないけれど、駒込駅からロスコまでの風景は懐かしい。
100℃超で寝そべりスタイルでも楽しめるサウナ、強烈な冷たさはないが噴き上がるような天然水掛け流しの水風呂、露天のジャグジー、そして食堂の光景。
変わっていない。
当時の精神状態が甦ってしまう……
ということもなく、今日の俺はロスコを楽しんだ。
水風呂は冷たければ冷たいほどいい!という時期を越えて、今は掛け流しに豊かさを感じる。
サウナブームもまだ、月曜の真っ昼間のロスコにまでは及んでいない。
ロスコのかき氷はフワフワとしたところがなく、硬派。
ロスコは変わらない。
しかし時代は変わっている。
クソの一人は何年か前に死んだ。
俺はそれを聞いて、そんなクソのことは忘れてしまっているような顔をしながら、内心では大層喜んだ。
もう一人のクソは今も元気にクソっぷりを発揮しているらしい。
元気にしていて欲しい。
俺の手で、直にお前を裁くその日までは。
というわけで、今日のサウナはロスコでした。
楽しい話を聞いてくれてありがとう。
ロスコから徒歩5分、ゴルフボールが目印の駒込駅と田端駅の間にある山手線唯一の踏切、それが第二中里踏切。
廃止する計画もあるということなので、元気なうちにぜひぜひご覧を。
【カプセル&サウナ ロスコ】