負けた騎手の「一瞬夢を見た」というフレーズが好きだ。
先頭で回った4コーナー、あるいは好位からこれまでにない手応えの良さ、もしくはコース取りに合わせてパッカーンと前が開くこと。
しかし思いのほか伸びない直線で夢はまさに一瞬で終わる。
もう昨日の話だが朝日杯FSの◎マイネルサーパス、これはオッズを見てのスケベ心がもちろん大きかったが、騎手への判官贔屓の念も強かった。
結果10着。
これは競馬ではよくあることだが、せめて馬上の丹内祐次は一瞬でも夢を見られたものだろうか。
と思って今日になってようやく映像を見てみたけれど、見せ場なんかどこにも無かったっすね。
「今年中に」と「今年はもういいや」が交錯する、どこか手持ち無沙汰な職場の中。
病床の父(というほどの悲壮感はなかったが)を息子とともに見舞った昨日の光景を思い出す。
これもやっぱり昨日の話。
親子三代のシチュエーションは見慣れた顔同士でも美しい。
上がまあ元気で理屈っぽく、中は存在感が薄く、下はかなり元気で無邪気。
この三代の構成が一番映える。
そして血統は続いていく。
#クリスマスまであと8日