『ジョッキー』(松樹剛史)

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先々週の中京競馬でいい馬券を取って、先週の俺は盛岡競馬場に行った。

競馬から競馬へ。

盛岡駅のさわや書店でこの本を買って、帰りの新幹線で読んだ。

競馬の金で競馬に行って、競馬の本を読みながら帰る。

まったくもって、競馬が好きでたまらないのだ。

昔よりは熱中してない、とか言いながら昔よりひどくなっている。

 

主人公の中村八弥は乗り鞍に乏しい騎手で、年齢は若手から中堅に移りつつあるところ。

生活苦に喘ぐほどの状況だが、腕にはそれなりの自信があるらしく、また周囲からもそれなりに信頼されている。

若き日の柴田大知酒井学、それより前なら大西直宏…と存在が重なる騎手を連想したが、違う。

中村八弥は所属厩舎に大路佳康という、「日本を代表する」オーナーブリーダーの息子が騎手として入ってきて、弾き出された形になったのだ。

俺がたどり着いたイメージは、サクラの小島太にほとんど有力馬を持っていかれながら、境勝太郎厩舎で悶々としていた東信二だった。

そして中村八弥にも、東信二にとってのサクラスターオーのような、待ちに待った出会いがやってくる。

さらに、女子アナとの出会いまでやってくる。

 

生まれ変わったら騎手になりたい。