浜川崎商店(後藤)

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鶴見線南武線の、ふたつの浜川崎駅に囲まれている浜川崎商店(後藤)。

これまで閉まっているところしか見たことがなかった。

この日はゆいるで山ほどサウナに入った後にやってきた。

yuiru.net

ネットで調べると16時半開店になっていたけれど、実際その時間にやってくるとすでに店内の人たちは2杯目3杯目に入っていた。

入口のガラスは控えめに目隠しされているし、今まで閉まっていると認識した時にも、実は営業中だったことがあるかもしれぬ。f:id:tsumetaimizuburo:20240423232439j:image

鶏天の皿に添えられていたミニトマトが食えない。

俺はトマトが大きくても小さくても食えない。

農家の皆さま、申し訳ありません。

「それ、食べないん?」と隣のおっちゃんから訊かれた。

まったく手をつけていないし、「よかったらいいですよ」と答えたら、「俺も食えねえんだ」と返されてふたりで笑った。

おっちゃんは「ぜーぶいがー」と話していた。

○○と■■のJVの、○○側で働いているらしい。

「今日はひとりしかいないんで、作れない料理もあるんだけど、ごめんね」とお店のお姉さん。

働く人はみんな偉い。

浜川崎商店はGWの谷間の4月30日、5月1日、5月2日を全部営業の予定だそうな。

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店の裏口のすぐそこに線路がある。

ここに住みたい。

無理なら働きたい。

実質はJR貨物の路線なので、電気機関車が轟音を立てながらいちいち長い貨車を連ねて走っていく。

鉄道好きか、酒が入った状態でなければもたない立地。

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南武線側の浜川崎駅にあるこれ、ずっと前から置かれっ放しで、見た目にも朽ちつつある。

線路の上にはあるけれど、輪止めがされていてもう動くことはできない。

もとよりエンジンも錆びついているだろう。

一説によると、所有者がわからなくなってしまったために、こうして放置されているらしい。

鉄道の無縁仏。

 

以上

クマの子を買う

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昼にカレーを食べに行く時の、経路の途中にある雑貨屋の、棚からいつも目を合わせてくれていたクマの子のぬいぐるみ。

俺にはもう相当焼きが回ってきているので、この子からの「今日は連れて帰ってほしい」という声が聞こえてきてしまった。

まあ、こうして穏やかに狂っている分にはもうしばらくはごまかせるだろう。

 

今日、俺はこのクマの子を買った。

レジに持っていくと「在庫がありますので」と売り場の棚の下の引き出しから袋に入った新しいクマの子を取り出して持ってきてくれた。

俺はいつも売り場の棚からこちらを見ていてくれたクマの子に愛着があったので、少し残念だった。

 

以上

身体と精神の寿命

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この写真を撮ってすぐ、一歩後ずさりした瞬間にこけた。

後ろ向きにこけた。

頭は打たなかった。

きれいに受け身を取るなんて、柔道はしたことがないし、下手な野球くらいしかできなかった男には無理なんだけど、尻と背中で緩く着地する感じというか、尻もちを若干背中にも分散する感じというか、そんな感じでなんとかなった。

ただ、車が走ってくるタイミングだったらまずかっただろう。

まさかおっさんが車道へ後ろ向きに倒れてくるなんて、どんな「だろう運転」でも「かもしれない運転」でも対応のしようがないだろう。

そんなに広い道ではなかったけれど、全力でトラックでも突っ込んできていたら首から上を吹っ飛ばされていた可能性はあった。

 

どうせなら、吹っ飛ばされてしまえばよかったのに。

 

そういう感情が、自分の中から自然に湧いてきてしまう。

こけながら中途半端にひねった左足首で歩いていると、余計にそんな感情が高まってくる。

もう嫌になっちゃってるんだよ、もしくは売り切れちゃってるんだよ、俺は。

 

物事を楽しく思える感性も、かつてと比べれば相当に薄まってしまって、だから何もしたくないし誰にも会いたくない。

 

生命力が強い者がいれば、弱い者もいるのだ。

同じ人間の中の成分においても、身体と精神の寿命は異なる。

俺は精神が先に尽きるタイプだった。

売り切れた。

品物のない店を開けているだけの人間にも苦痛はある。

楽しさの感情が薄れていくごとに、苦痛の感情は輪郭を持ってはっきりしてくる感覚がある。

これでも俺はまだ生きているのか、こんなので生きているといえるのか。

畜生めが。

 

以上

ユーランド鶴見の水風呂を求めて

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暑い日だからこそ来たくなるのがユーランド鶴見だ。

その動機はもちろんキンキンに冷えた水風呂に由来する。

かつてこのユー鶴は関東一と言われた水風呂の冷たさで有名だった。

設定は7℃、当時付いていたデジタルの水温計では「5.9℃」の表示まで見たことがある。

ある日、ある者が自前の水温計を持ち込んで、実際のユー鶴の水風呂は12℃であると喧伝した。

そんなこと、わかってたよ。

無粋だなと思った。

今日のユー鶴は針式の水温計で14℃だった。

手足がしびれるほどではなかったから、実際にそれくらいだと思ったし、それで十分だった。

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「『スランプだ』と口にできるのは一流だけ」との格言を聞いたことがある。

俺が聞いたことのある程度の格言だから、きっと名球会員の野球選手が言い残した類のものだろう。

しかし金持ちにも貧乏人にもそれぞれの生活があるように、二流にだって三流にだって四流にだって、それぞれのレベルの中で好不調はあるのだよ。

普段は150キロの球を投げるあなたが、140キロしか出なくなっても、そこは制球と変化球の織り交ぜ方でなんとかできる余地はある。

しかし四流の調子が悪くなったら、もう球がキャッチャーまで届かないのだ。

俺は昨日から論文がまったく進まなくなって、こうしてユー鶴に逃げてきたのだ。

作業スペースがあるのは知っていたんだけど…

調子が悪いとね、なんだかノートパソコンを重たく感じてしまって、持ち歩きたくなくて。f:id:tsumetaimizuburo:20240415175437j:image

ユー鶴の優待券をもらったのは久しぶりだった。

かつてはこれが何枚も財布に入っている時代もあった。

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論文が進まないからうんざりしているのか。

うんざりしているから論文が進まないのか。f:id:tsumetaimizuburo:20240415175414j:image

昨日、武蔵境で買ったばかりのスニーカーで歩いていたら、さっそく左足首を捻ってしまった。

捻って、捻って、靴に慣れていく。

普通に歩けないこともないけれど、素直に歩くと左足が足首をかばってゆっくりと着地しようとする。

別に誰に見られているわけでもないし、自分で蒔いた種なんだからと、右足を突っかい棒にして左足を踏み出すギッコンバッタンの歩き方で、鶴見駅を目指した。
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10年働いたら、やっと神奈川の街と人の雰囲気がわかってきた気がする。

エキスパート部門で、神奈川県民として認定してもらえませんか?

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子どものころは横須賀で育った、大学は厚木だった、平塚でよく遊んだ。

そんな感じの、神奈川の人の自分史を聞くのが好きなんだけど、川崎か横浜で育った人は地元と東京で完結するらしく、あまり会ったことがない。

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tsumetaimizuburo.hatenablog.com

俺は絶対に医療従事者ではないけれど、神奈川で、新型コロナウイルス感染者数の増加に連動してまずいことになる仕事に携わっていて、実際にまずいことになっている。

毎日暗澹たる思いになる現状と数字が目に入ってきても、空は青いし、サンマーメンは3分で出てくるし、闇営業の居酒屋には行列ができていて、横浜市長選の候補者は駅前で大声でカジノの話ばかりをしている。

(府中白糸台日記「いったいどう暮らしたらいいのかわからない」より)

ひどい夏だったな、2021年は。

あれから固めて睡眠がとれなくなって、そこから派生する相応の不調を抱えながら生きることになってしまった。

その3年前に開いてなくて、入れなかった喫茶店に今日は入ってきた。

佃野の商店街にある「タンゴ」。

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この喫茶店で食べたシナモントースト(アイス付き)が、今日の昼メシになった。f:id:tsumetaimizuburo:20240415175440j:image

鶴見線も前とは顔が違う車両が走り始めたらしくてさ。

ちょっくら海芝浦にでも行ってみるかと思ったけど、論文のことが心をよぎったのでやめた。

あの駅のホームから海に飛び込みかねない、今の俺では。

どうせ飛び込むならもっと青い海がいいしさ。

 

以上

平野佳寿のWHIPは「非常に悪い」

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午前中は研究室に行ったけれど、誰もおらず何もできず。

午後は家に帰ってゴロゴロしていたら、そのまま昼寝してしまった。

眠らなければ疲れは取れないし、しかし俺は昼寝をするのが苦手な人間なので、ここでなんとなく眠れてしまったのは来週の自分を思えば助かった。

起きたら平野佳寿がランナーを出していて、それでも3点差あるなら大丈夫だろうと思った瞬間に五十幡がレフトにフライを打ち上げて、試合は終わった。

オリックス6-3日本ハム

ja.wikipedia.org

平野佳寿のWHIPは「非常に悪い」の1.69で、しかし防御率は0.00で1勝5セーブなのだ。

去年もここまでではないにしろ、こんな調子ではあった。

プロ野球がこれから何百年も続くなら、何百年後の記録マニアは、平野佳寿の記録を何かの誤りとして抹消してしまうかもしれない。

 

夕方になって武蔵境に出て、靴を買った。

スニーカーに穴が開いてしまったので、買わざるを得なかった。

せっかくだから世の中には足音を立てたら不都合な職もあるのを覚えておいてほしい。

そのまま境南浴場でサウナに入った。

帰りに素浪人の前を通ったら空いていたので寄ることにした。

ビール中瓶、マグロ中落ち、串焼き2本、おにぎり2個でちょうど2000円。

ビールは中瓶だと少なくて、大瓶だと持て余す。

せっかく44歳に慣れてきたのに、残りはもう半年もないんだなと思った。

 

以上