曇りの日も墓参りへ

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東京競馬場ジャパンカップを観戦する日。

だったつもりが、抽選にハズレてしまったので墓参りに行った。

競馬の代わりに墓参りというのも不謹慎かもしれないが、なにせ先がどうなるかわからないこの情勢下。

行ける時に、生きているうちに、やれることはやっておかなければ。

あまり頻繁に通ったら逆に「どうしたの?」と心配されそうで、それでも季節に一度は行くことにしていた墓参り。

しかし今年はなにかと酷いことが多すぎて、これが一回目なのだから恩知らずだ。

ミニサイズの缶ビールを買っていって二人で乾杯した。

生きていてくれたら、お互いに子どもを連れて、お互いの子どもと遊んで、そんな付き合い方をしたかったな。

これは実際には叶わなかった歴史の話。

あんなに優しくて、人の気持ちがわかって、それでいてそれを悪用しない人とは未だに他に出会ったことがない。

ああいう人になりたいと思って、ずっと思い続けていて、それでも近づくことはできないままで、現状はむしろ理想から遠ざかってしまったように思える。

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今日のサウナは大崎まで遠征して金春湯。

週末の夜、大崎駅からの道は暗く、百反通りは寂しく、しかし金春湯は明るかった。

七角形の水風呂に身を沈めながら、あの人がよく言ってくれた「続けていけばわかることだから」の言葉を思い出していた。