競馬紳士の怒号よりも、子どもたちの声が響く高知競馬場。
南国土佐は大晦日でもポカポカと暖かい。
パドックで豚汁と焼きそばを食べていた、お行儀の悪い子は誰ですか?
はい、私です。
この後に豚串も食べました。
どうもすいません。
この二人とは高知駅発の送迎バスから一緒だった。
アラフィフになった須田鷹雄。
俺の競馬はこの人が「お笑い競馬ライター」で、時に「プロ家庭教師」を肩書きにしていた頃に始まった。
高知競馬の黒歴史、3頭立てのレースにも触れていてさすがだった。
そして「チャオは高知県知事賞の風物詩である」とも。
そう、今日は高知県知事賞の日。
手前の白い馬、ウォーターマーズは人気サイド。
奥のもっと白い馬が風物詩のチャオ。
俺の◎は大外枠で長距離レースが上手い印象のある倉兼が乗るスペルロマン。
高知県知事賞の発走時刻は1730。
この空のためにこの発走時刻を設定していたら素晴らしい。
絶対にそういう理由ではないと思うが、そういう理由にしておいてほしいと思う。
そしたらなんと、◎スペルマロンが二枚腰三枚腰の粘りで勝利ですよ!
三連単が的中ですよ!
1番人気の赤岡モルトベーネが馬券圏外になった割には渋い配当だったが、それでも片道の旅費がここで出てしまった。
ようやく今年のツキが回ってきた?
高知県知事賞の表彰式の後は、毎年恒例の餅投げ。
県知事と騎手が観客に向かって餅を投げる。
これは高知の奇祭であり、祝祭であるといえる。
餅投げが終わると家族連れは消え、ここからが普段の高知競馬場の姿なのだろう。
驚いたことに俺はここから先も的中を続け、大幅プラスを計上して大晦日の競馬を終えた。
競馬というものは実に楽しく、気持ちがいいものなのだと再認識してしまったから、来年も続けざるを得ない。
三連単87.4倍の配当をもたらしてくれた10レース。
上のクラスのメンバーではあるのだが、この競馬場にも立派な馬格の馬が増えたものだと思う。
痩せた高齢馬ばかりだった時代の面影は、もう消えたとも言っていいだろう。
高知競馬は豊かになった。
こうして今年が終わっていく。
一年間、お世話になりました。
一年間、ありがとうございました。
そんじゃみんな、いい初夢見ろよ。
また来年な。