東京の23区内は「都内」、それ以外の東京は「都下」。
興行物ではプロモーターが都内と都下で別の料金設定をしたりする。
しかしどちらであっても銭湯は平等に460円。
この日はこれもまた都下、東久留米にできたスパジアムジャポンに寄った帰りに、もう一件清瀬の喜多の湯へ。
清瀬駅の北口から徒歩5分の距離、車を持てない貧乏サウナ好きにも優しいアクセスがありがたい。
サウナ利用は700円でレンタルバスタオル付き、これは都内も都下も銭湯によって設定はさまざま。
外にケロリン。
中にもケロリン。
ケロリングッズも売られていて、ケロリンミュージアムの感もある。
そう思ってのんびり観察していたらなんと今月で閉店!
来るまでまったく知らなかったのだが、知っていたら来なかったかもしれない。
最後とわかって物見遊山でやってくるのは少々気がひける。
特に銭湯は普段使いしている地元の人のものだという意識がある。
しかしまあ今回は、知らずに来られてしまったのだからこれは縁だ。
最後の月に繋がった縁。
(この写真は喜多の湯HPより引用)
サウナは遠赤外線でカラカラ系の90℃、テレビはないがスピーカーは付いていて『この木なんの木』が流れていた。
水風呂は縦に長い長方形、元日本ハムで一瞬オリックスにも在籍したセギノールでもゆったり足を伸ばせそうな余裕のあるサイズ。
夕方で店内は賑わっているのに、サウナの利用客は他に現れないままだった。
男湯と女湯に跨って描かれている清瀬からの富士山の図には「28.7.15 ナカジマ」のサイン。
閉店後は取り壊しになるとのこと。
清掃の行き届いた気持ちのいい銭湯なのだが、ところどころ応急処置で修繕したと見える部分もあって、やはり最後の日がそこまで来ているんだなとも思う。
創業59周年、惜しくも還暦までは届かなかった。
5月一杯の営業だが金曜定休につき最後の営業日は5月30日、お別れに行く人は要注意。
喜び多き銭湯のこと、どうかいつまでも忘れないであげて。
そして東久留米には水のいい第二喜多の湯があるらしい。
【喜多の湯】