昼は子どもたちが主役の相撲大会、夜はカラオケ大会で爺さん婆さんの晴れ舞台。
絵に描いたような、小さな神社の年に一度のお祭りの日、息子は「年長の部」で相撲大会に参加した。
結果は3位。
30人は参加者がいたから立派だ。
全盛期の大乃国ばりに受けて立つ勝ち味に遅い相撲、しかしだからこその安定感があった。
一度足を滑らせたら終わりのトーナメント戦、息子なりの思惑があっての大乃国だったのだと信じたい。
「にくのおおいおおのくに」。
賞品はメダルとお菓子とケーキ。
大きな空箱を渡されて「帰りにケーキ屋さんで中身をもらってください」という気の利いた展開。
そのケーキ屋で「おめでとうございます」の言葉とともに受け取ったのはチョコのホールケーキ。
パパが1時間働いて生み出す価格のケーキを、息子は子ども相撲5番で勝ち取った。
パパは明日からまた、1日あたりケーキ8個分の労働をする5日間が始まる。
ケーキ10個分働いても、どうせ払われる賃金は8個分だ。
こうなったら差額はケーキでいいから支給しろ。
希望はショートケーキとチーズケーキで。
月曜日は嫌い。
その次に日曜の夜が嫌い。