1年ぶりに静岡、サウナしきじ。
おじさんはもちろん、皆さんと同じ物理法則の中に身を置いているから、1年経てば1つ歳をとったわけだ。
その間に家族が一人増えてたりとか、そんなこともあったわけだ。
仕事にうんざりして、朝突然ひかり478号に飛び乗って、金曜なのに午前中からサウナーの聖地に来てしまうようなことも起こってしまったわけだ。
それはさすがにこの日に限った話ではあるんだけど。
身を置いているのは物理法則の中でも、生きているのは概念の世界。
120℃の高温サウナ、香りから癒される薬草サウナ、いつまでも出たくない水風呂、美しい受付のお姉さま。
心まで癒されることが大切だった。
午前中、サウナも水風呂も独占のサウナしきじは贅沢だった。
午後になると少しずつお客さんが増えてきて、
「暑いからもう仕事休み」
「それはしょんないら」
なんて会話が交わされてたりする。
外よりサウナは熱いし、特にここのサウナは格別に熱いし、でもそんな野暮なことは言わん。
同好の士だしさ。
アフターサウナは一度行ってみたかった、サウナしきじから徒歩10分の大石商店。
鮮魚コーナーと酒販コーナーが併設された、懐かしの近鉄バファローズ大石大二郎選手のご実家。
店内に少しだけテーブルと椅子があって、そこでお酒を飲んで駿河湾の海の幸をいただける。
基本的には運がよければ短時間、そこに座って飲めるお店だと思っておいたほうがいい。
まんま大石さんのお宅にお邪魔している感覚。
若き日の大石大二郎選手。
近鉄バファローズのファンだったんです、と話すとトロフィー類も見せていただけて感涙もの。
俺は今でもあの時代、一番うまいセカンドは辻発彦でも白井一幸でもなく、大石大二郎だったと思っている。
ご家族の方、ご親戚の方、やさぐれたサウナの旅人にこんなに優しくたくさんのお話をしていただいて、ありがとうございました。
野球の話から、子育ての話まで。
「気さく」というのはこういうことをいうのだと思った。
自分の中の、自分で殺していた優しさが蘇ってきた気がした。
昔はきっと、こんな大人になりたいと思いながら生きていたんだよなあ。
「今日は大ちゃん帰ってくるからもう少し待ってなよ」とさらに幸運に恵まれて、信じられないことに夕方からは大石大二郎さんが本当に帰ってきて、お仲間の方たちと一緒に飲めるという僥倖!
近鉄バファローズのトップバッターの隣の席でこんなに楽しい酒が飲めるなんて…
懐かしの近鉄バファローズのこと、10.19のこと、サイパンキャンプのこと、仰木監督のこと、その他山ほど。
長年知りたかったことをご本人から聞ける日がくるなんて。
オールスター、江川の連続奪三振を8でストップさせた場面については「3回来てくれたら本当のことを教えてあげるから」とのことで大石商店、あと2回は来ないとな!
【サウナしきじ】