難関の調教師試験、合格おめでとう。
いつもに増して心を殺しながら働いた午前。
もうこのまま消えてしまおうか、と思いながらコンビニ弁当の昼休み。
箸は右手、左手でipadを弄りながら目に入ってきたニュース。
武幸四郎、調教師試験合格。
意外なくらい、心が温かくなった。
今でもなぜだか分からないくらい、嬉しい。
「ちょうど騎手20年目ですけど、騎乗技術は今が一番高いところに来ています。自分でそう思うんだからたぶん間違いない。でも…」
先日のNumberの武豊特集の号にあったインタビュー、武幸四郎は調教師を目指していると明言していた。
騎手としての姿が見られなくなる寂しさは、正直あまり感じない。
騎乗数も減っていたし、有力馬でG1に挑むチャンスもなくなっていた。
3年前か4年前か、東京競馬場でやたらと外枠の馬で馬券に絡んだ日があった。
その日が「武幸四郎騎手」としての、最後の印象になっている。
今の時代は調教師になっても厳しいとか、ついそんなことを言いたくなる。
だが、何といっても武幸四郎なのだ。
調教師になっても武幸四郎は武幸四郎なわけで、いきなり武幸四郎調教師にとってのオースミタイクーンが登場したっておかしくないじゃないか、と思う。