猫、飼いたいって

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4歳の息子が、猫を飼いたいと言う。

 

道で猫を見ても「ネコちゃん、ネコちゃん」と言って近づいていったりする。

甲州街道を渡って白糸台の駅に向かう途中、いつも猫が何匹も溜まっている場所があって、そこを通るのを楽しみにしていたりする。

身近に人間以外の生き物がいて、自分と一緒に成長したりする。

息子の情操教育の一環としても、猫を飼ってみるのはいいかもしれない。

必然的に家族の一員になるし、家族の思い出も増える。

 

ただ父親が、まあ俺のことなんだけど、キツいんだわ、生き物飼うのが。

飼い始めたその日から、死んでしまうその日の悲しさを想像してしまうような精神性の持ち主なので。

死んだら泣く。

息子も泣くだろうが俺も泣く。

多分、俺のほうが泣く。

悲しさを背負いながら、悲しい今日に続いて悲しい明日がやってくる。

考えながら切なくなってきた。

喜びや楽しさは一瞬で消えるが、悲しみは一生ものだから、生きていてしんどい。

猫を飼う前からこの始末。

息子は父親に恵まれなかったと諦めてくれるだろうか。

 

猫より先に、父親が消えてしまうという手もあるけど。