夏だけどサンタの話

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間もなく子どもの、4歳の誕生日だ。

プレゼントは自転車に決めている。

 

店先で、「これ欲しい!どうしても欲しい!」とゴネられたり泣かれたりすると、これはそう簡単に買ってあげてはいかんなと、親としては思う。

ゴネれば手に入る、泣けば手に入る。

そう思われてしまうと、子どもは今後もその手を使うようになる。

世の中は、甘くない。

これも教育というか、どうするのが正解なのかは分からん。

そこのところは子どものタイプ次第な気がするが、ただやはり安直に子どもの希望に応えてしまうのもダメだろうとも思っている。

 

ところがうちの子は、何が欲しいかをハッキリ口にしない。

父と子、ふたりになったシチュエーションでようやく「自転車が欲しいんだ…」と正直になった。

ただ、「欲しいから、サンタさんにお願いするんだ…」とも続けて口にしていて、この時は6月だったのに、これから夏が来て秋が来て冬が来てようやくクリスマスなのに、3歳児にとっての半年待ちは相当に長い期間だろうに、それでも待って、そこまでして欲しいのかと思った。

この子にとって、親とは本音を言いにくい相手なのかとも思った。

欲しいものを欲しいとも言えないような、 親からの恐怖や圧力を感じながら生きているのかと、3歳の子どもに申し訳なく思った。

共働きの家庭に生まれ、0歳児クラスから保育園に通って。

寂しいこともあったよな。

親の存在を遠くに感じたこともあるだろう。

親たちが思っている以上に。

 

俺も親に向かって欲しいものを口にしないタイプだった。

それは「そんなものを買っても〜」「うちはお金がないから〜」「(よその子の親に向かって)この子はこんなものを欲しがって〜」とか、そこから派生するやりとりが面倒だったからだ。

となると、我が子に面倒な親だと思われている可能性も捨てきれない。

 

喜んで、自転車に乗って欲しい。

そしたらパパもママも嬉しい。